sitemap

廃棄物削減

1.基本的な考え方

JSRグループは、化学製品を製造する企業として、社会が直面する海洋プラスチック問題への対応を当社の最重要課題の一つと捉え、循環型社会の実現に貢献することが私たちの務めと認識しています。

廃棄物の3R(Reduce、Reuse、Recycle)などの取り組みをはじめ、原料調達、製品製造の段階からライフサイクルを通した資源の効率的な使用(サーキュラーエコノミー)を推進し、事業活動を通じて顧客に貢献するとともに、関連するSDGsの達成にも寄与します。

2.産業廃棄物処理と産業廃棄物発生量等の推移

JSRグループは2021年度に、新しいマテリアリティについて、評価指標(KPI)の設定を進めました。マテリアリティ「環境保全・負荷低減」では、「廃棄物の外部最終埋立処分量を廃棄物発生量の0.1%以下にする」ことをグローバル目標として定め、リサイクルをこれまで以上に推し進めていくこととしました。

廃棄物の処理スキームの図

2022年4月のエラストマー事業譲渡に伴い、2020年度まで遡って再計算しました。

2022年度は、グローバル目標「廃棄物の外部最終埋立処分量を廃棄物発生量の0.1%以下にする」を達成しました。また、産業廃棄物発生量は14千トン(前年度比25%減)、リサイクル率は92%でした。産業廃棄物発生量は製品生産量とともに変動しますが、引き続き抑制に努めるとともに、リサイクルを推進し、長期的視点での活動を進めていきます。

※ GHG排出量の基準年にあわせた措置

産業廃棄物発生量
産業廃棄物発生量のグラフ

3. 産業廃棄物削減の取り組み

(1)拠点の取り組み事例

廃棄物ゼロ認証取得の取り組み【JSR Micro, Inc.(アメリカ)】

JSR Micro, Inc.は、TRUE(Total Resource Use and Efficiency)の廃棄物ゼロ認証を2023年度に取得することを目指しています。監査による指摘を受け、改善を進めています。

使用済み機器の再利用【JSR Micro N.V.(ベルギー)】

JSR Micro N.V.は、分析機器を定期的に最新バージョンにアップグレードして、可能な限り最高の品質を確保しています。しかし、社内では使用されなくなった分析機器も、他の場面であればまだ活躍できるケースが少なくありません。そこで2021年にはこれらの機器を大学に寄贈し、学生の実習用の実験室で使用してもらうことにしました。

(2)廃プラスチック類のリサイクル推進

JSRでは廃プラスチック類のリサイクル推進のため、2030年度目標として下記の目標を策定しました。

1)100%リサイクル(熱回収も含む)
2)60%リサイクル(熱回収含まず)

2022年度の廃プラスチック類のリサイクル率(熱回収も含む)は、JSRおよび国内グループ企業で92%となりました。今後も取り組みを継続していきます。一方、リサイクル率(熱回収含まず)は、現段階では目標値に届かないことから、引き続きリサイクル率向上に取り組んでいきます。

JSR単体および国内グループ企業の廃プラスチック類のリサイクル状況
  廃プラスチック類
  排出量
(千トン)
リサイクル量
(千トン)
リサイクル率
(熱回収も含む)(%)
リサイクル率
(熱回収含まず)(%)
JSR株式会社
国内グループ企業
2.0 1.8 92 36

(3)物流における包装材料3R(Reduce, Reuse, Recycle)の推進

JSRは、物流における環境対策として、無駄のない効率的な包装材料・包装容器の運用を目指し、3Rを推進しています。

Reduceとして、外装段ボール箱の軽量化(2層構造→1層化)の他、包装の簡素化、輸送(パレタイズ)の効率化に取り組んでいます。
Reuseとして、製品容器のリンク使用、工程用容器などの再利用に取り組んでいます。
また、Recycleとして、場内で発生する樹脂ドラム、金属ドラム、ペール缶、ガラス瓶など、様々な包装資材の再資源化に取り組んでいます。

加えて、リサイクル原料(発泡PET)を使用したラベル基材の選定などにも取り組んでいます。

今後も包装材料の3R活動に積極的に取り組み、再資源化・資源の有効活用を進めていきます。

※ リンク使用:再使用するためにお客様より返却・回収すること

4. 有害廃棄物への取り組み

JSRでは、低濃度PCB廃棄物について、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」に従い、適切に保管・管理するとともに、処理期限を順守し計画的に無害化処理を実施していきます。

※PCB:ポリ塩化ビフェニル