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事業活動を通じた社会への価値提供

健康長寿社会への貢献先進医療をより早く患者さんに

顧客の医薬品開発における
期間短縮と成功率向上に貢献

医薬品開発プロセスにおけるJSRグループの貢献
医薬品開発プロセスにおけるJSRグループの貢献

医薬品開発の効率化

業界最大のPDXコレクションをはじめとする様々な前臨床有効性評価モデルや多くの薬剤候補の中から有効な候補を選別するスクリーニングサービスを開発・提供することで、製薬企業の医薬品開発の効率化に貢献しています。また、生体内の器官との類似性が非常に高いことで知られるオルガノイドを用いたがん治療薬の前臨床サービスも提供しています。腫瘍オルガノイドは患者固有の腫瘍の特徴を反映しているため、薬剤候補に対する反応をより正確に予測することができ、臨床的成功率の向上が期待されます。

  • ※ PDX(患者腫瘍組織移植モデル):免疫不全マウスに患者由来の腫瘍組織を移植したモデル。ヒトに近い環境で評価ができるため、薬剤候補の選定に有効。

診断・検査試薬の開発

体外診断用医薬品、研究用試薬、診断試薬材料の提供を行い、研究から診断まで幅広くサポートしています。さらに、治療効果が期待できる患者さんや重篤な副作用の発現リスクが高い患者さんを医薬品の投与前に特定するコンパニオン診断薬の開発受託も進めており、個別化医療の発展を支援しています。
また、医学生物学研究所(MBL)でしか取り扱っていない診断薬も複数販売しており、患者さんの多い少ないに関わらず革新的な技術で新たな診断薬を開発し、人々の健康と医療の発展に貢献します。

患者さん一人ひとりに適したがん治療を可能にするコンパニオン診断薬を開発

MBLでは、皮膚がんの一種である悪性黒色腫のコンパニオン診断薬「MEBGEN™ BRAFキット(以下、本試薬)」を開発、製造販売承認を取得しました。悪性黒色腫は白色人種で発生頻度が高い疾患ですが、日本でも高齢化などで患者数が増加しています。がん患者さんに行う薬物療法は、がん組織で起きている遺伝子変異によって使用する治療薬が変わってきます。本試薬では、がん組織のDNAから悪性黒色腫で起こる頻度が高いBRAF遺伝子変異が検出できます。薬物療法を行う前に本試薬で検査すれば、BRAF遺伝子変異に対応した治療薬を選択でき、治癒の可能性が高まります。

その一方で、本試薬の検査は、がん組織を対象としており、患者さんに負担をおかけしています。そこで進めているのが、血液中のDNAから遺伝子変異が検出できる試薬開発です。これが製品化できれば採血だけで検査できるため、患者さんの負担を軽減できます。しかも格段に実施しやすく、様々ながんの早期発見と治療後の再発をモニタリングできる可能性が高まります。血液中に含まれる対象となる遺伝子は少ないため、開発までには多くの課題があります。それを一つずつ克服し、より高感度で測定時間が短く、低価格な試薬を開発することで、引き続き個別化医療の発展と健康長寿社会に貢献したいと考えています。

株式会社医学生物学研究所
研究開発本部
遺伝子試薬開発ユニット
グループリーダー
A.S.
MEBGENTM BRAFキット

医薬品製造プロセスの期間短縮

バイオ医薬品の開発・製造において、分析や細胞株構築、および製造プロセス開発に係わる高い技術を有し、複雑な構造を持つ分子のプロセス開発・製造にも対応しています。さらに、細胞株構築から製造プロセス開発、分析や製造に至るまで一貫した“Gene to GMP in 9 months”というサービスを提供しており、バイオ医薬品開発における製造プロセス確立の期間短縮に貢献しています。

バイオプロセス材料の提供

抗体医薬品の精製用粒子など、バイオ医薬品製造で用いられるプロセス材料を提供しています。業界トップクラスの性能を有する抗体医薬精製用プロテインA担体Amsphere™ A3は、世界中で95品目以上の治験薬製造に使用されており、2022年3月にはFDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を受けた抗体医薬品の商業生産で使用が開始されています。