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汚染防止

推進体制

JSRグループは、レスポンシブル・ケアの考え方に基づき、汚染防止に取り組むための推進体制を整備しています。この取り組みの中核を担う環境安全品質委員会は、環境安全品質担当役員が委員長を務め、本委員会の決定事項は、CEO兼社長が議長を務めるサステナビリティ推進会議にも報告されます。

さらに、本委員会の決定事項は各事業所に展開され、具体的なRC推進活動を実践しています。活動状況は、本委員会事務局の本社環境安全部門が、定期的に環境安全統括会議や本社環境安全監査などを利用して確認しています。

方針/基本的な考え方

JSR株式会社および国内グループ企業は、大気、水および土壌(地下水含む)を汚染しないように、「大気汚染防止法」、「水質汚濁防止法」、「土壌汚染対策法」等の法令を遵守し、環境保全に努めています。

指標と目標

1.VOC*1削減

JSR株式会社は、『VOC*1排出量を2000年度対比で75%削減する』という国や業界団体よりも高い自主目標を掲げ、大型設備投資を含めて排出量削減に取り組み、2014年度から自主目標達成し維持してきました。

2022年度からは、目標を見直し、JSR株式会社および国内グループ企業を対象として、『現在の排出レベルを維持する』こととしました。

JSR株式会社および国内グループ企業の2024年度のVOC排出量は35トンとなりました。
今後も、各種排出抑制施策と管理活動を徹底し、現在の排出レベルを維持していきます。

  1. *1 VOC:Volatile Organic Compound(揮発性有機化合物質)
目標 VOC排出量:現在の排出レベルを維持する
  実績
指標 集計対象拠点 単位 2020年度*2 2021年度*2 2022年度 2023年度 2024年度
VOC排出量 JSR株式会社および
国内グループ企業
トン 483 607 39 49 35
  1. *22021年度までは、エラストマー事業を含む数値

2.大気環境保全

JSR株式会社および国内グループ企業は、低窒素燃料(LNG、都市ガスなど)の使用および低NOxバーナーの導入などに取り組み、SOxおよびNOxの排出量を規制値よりも低いレベルで管理しています。

  実績
指標 集計対象拠点 単位 2020年度*3 2021年度*3 2022年度 2023年度 2024年度
SOx排出量 JSRグループ トン 11 11 5 6 7
NOx排出量 トン 287 290 32 33 32
  1. *32021年度までは、エラストマー事業を含む数値

3.水質環境保全

JSR株式会社および国内グループ企業は、排水中のCOD、全窒素および全リンの水質総量規制に対応し、各工場における確実な排水管理を通じて、水質の維持向上に努めてきました。

今後も水質の確実な監視を継続するとともに、閉鎖性海域への工場からの排水負荷低減に努めていきます。

  実績
指標 集計対象拠点 単位 2020年度*4 2021年度*4 2022年度 2023年度 2024年度
COD排出量 JSR株式会社および
国内グループ企業
トン 401 486 53 47 49
全窒素排出量 112 148 9 11 9
全リン排出量 1 1 < 1 < 1 < 1
  1. *42021年度までは、エラストマー事業を含む数値

4.土壌環境保全

JSR株式会社は、工場において、定期的に土壌および地下水(観測井戸)の定点調査を実施しています。2024年度も工場の土壌環境に問題がないことを確認しました。

また、900m2を超える土地の形質変更に該当する工事が発生する際には、自主的に事前の土壌調査を行っています。

取り組み

1.PRTR*5制度対象物質対策

JSR株式会社および国内グループ企業は、「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律(化管法)」に基づき、毎年、製造あるいは使用した指定化学物質について、環境(大気、水域、土壌)への排出量および移動量を集計し、拠点ごとに国に届け出ています。

あわせて、有害性が高い物質や排出量が多く、かつ環境への影響が大きいと考えられる物質を中心に、排出源の密閉性強化や無害化処理(スクラバー、活性炭吸着、RTOなど)、製造プロセス改善などの対策を計画的に実施してきました。

取り組みの結果、指定化学物質の大気排出量は2023年度44トンに対し、2024年度は、32トンとなり、約27%の削減を達成しました。

今後も上記の対策を徹底し、大気排出量を現在のレベルで維持します。

  1. *5PRTR:Pollutant Release and Transfer Register(化学物質排出移動量届出制度)。化管法の定める制度の一つ

過去の実績については、ESGデータブックに掲載しています。

2.フロンの管理

JSR株式会社および国内グループ企業は、「フロン類の使用の合理化および管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)」に基づき、第一種特定製品(業務用エアコン、冷凍・冷蔵機器など)の使用時におけるフロン漏洩量抑制に取り組んでいます。

JSR株式会社の各拠点に、帳票類などの一括電子管理を行うためのシステムを導入するほか、グループ企業への展開を進めています。

JSR株式会社の2024年度のフロン類の漏洩量は、CO2換算で129t-CO2(国への報告義務は、1,000t-CO2以上)でした。

今後も適正管理を継続し、フロン漏洩量抑制につなげていきます。

過去の実績については、ESGデータブックに掲載しています。

3.石綿対策

JSR株式会社および国内グループ企業は、石綿を含有した材料が吹きつけられた個所の調査を行い、その結果判明した該当個所について、「石綿障害予防規則」に従い2006年度に撤去工事、囲い込み工事を完了しています。

また、建築物等の解体作業等を行う場合は、実作業者やその周辺の人々が、石綿ばく露によって健康障害をきたすことがないように、「大気汚染防止法」並びに「石綿障害予防規則」に基づく適切な対応を継続しています。

4.地域環境改善

JSR株式会社は、拠点近隣にお住まいの方々の声を大切にすること、また透明性の高い工場運営は地域環境改善の基本であると考え、モニタリングや環境施設見学会などを定期的に実施し、いただいたご意見に基づく改善に取り組んでいます。

2024年度のJSR株式会社および国内グループ企業の環境苦情件数は、0件でした。

今後も地域環境改善に対する基本姿勢を崩すことなく、努力していきます。

過去の実績については、ESGデータブックに掲載しています。