サステナビリティマネジメントと推進体制
JSRグループは、企業理念「Materials Innovation マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会(人・社会・環境)に貢献します。」に基づき、企業活動を通じた価値創造により、持続可能な地球環境や社会の実現に貢献することを目指します。そして、顧客・取引先、従業員、社会・環境、株主といったすべてのステークホルダーに貢献する取り組みを進めています。
サステナビリティ推進会議
JSRグループでは2020年にサステナビリティ推進会議を設置しました。会議では、ESGやSDGsに関わる内外の情勢を踏まえて、各種方針をはじめサステナビリティに関する事項を審議・調整しています。
サステナビリティ推進会議のもとには、「サステナビリティ委員会」、「環境安全品質委員会」、「リスク管理委員会」、「企業倫理委員会」の4つの委員会が設置されています。サステナビリティ推進会議はこれら4つの委員会の活動を統括・指導し、年4回の定例会議と臨時会議を通じてマネジメント強化と推進に努めています。また原則として四半期に1回、取締役会に活動報告を行い、取締役会の監視・監督を受けています。
会議の議長は社長が務め、上記の4委員会の事務局と、各執行役員が参加しています(経営企画、生産技術、調達物流、品質保証、環境安全、研究開発、人材開発、経理、財務、広報、総務、法務・コンプライアンス、システム戦略、サイバーセキュリティ統括、サステナビリティ推進、ダイバーシティ推進、デジタルソリューション事業、ライフサイエンス事業、合成樹脂事業の担当役員)。これにより、当社グループのすべての事業と機能にわたる議論を可能としています。
サステナビリティ推進会議での活動内容と成果は、サステナビリティレポートを通じて開示し、ステークホルダーの皆さまの安心感を得られるよう注力しています。
2021年度 サステナビリティ推進会議 議題例
- JSRグループのマテリアリティについて
- JSRグループを取り巻くサステナビリティ動向について(TCFD、サーキュラーエコノミーなど)
- JSRグループ人権方針の制定について
(1) サステナビリティ委員会
JSRグループは、環境の変化に対応しながらサステナビリティに関する取り組みを深化し、すべてのステークホルダーに価値を提供し続ける必要があるという考えから、サステナビリティ推進担当執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。
サステナビリティ委員会では、事業部との共創によるCSV(共通価値の創造)活動の状況・結果を取り纏めるほか、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応や気候温暖化への取り組みなど、サステナブルな企業活動について検討し、中期経営方針やマテリアリティ、特定されたリスクなどを踏まえて、サステナビリティに関わる戦略についての方向づけを行います。
また社会貢献活動についても、「社会貢献についての基本的な考え方」に基づいて、同委員会で新たな活動の検討や既存活動の状況確認などを実施しています。
(2) 環境安全品質委員会
JSRグループは、「持続的発展を可能とすること」を企業の責務と考え、レスポンシブル・ケアをベースとした環境・安全・品質活動に取り組んでいます。これらの活動を事業活動の重要な基盤と位置づけ、環境安全品質担当役員を委員長とする環境安全品質委員会を設置し、全社的かつ効果的に活動を推し進めています。
当委員会では、環境・安全・品質におけるレスポンシブル・ケア活動について、計画の承認、活動結果の評価・検証を担い、事故・災害の撲滅や環境負荷低減、化学品管理、製品安全等についての活動レベルの維持・向上に努めています。
(3) リスク管理委員会
JSRグループは、重大な危機の発生の未然防止および重大な危機が発生した場合の事業活動への影響の最小化を経営の重要課題と位置づけ、「リスク管理規定」を定めるとともに、経営企画担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会を設置しています。リスク管理委員会では顕在化した危機および潜在的な危機に応じた対応方針・対応計画の改善に継続的に取り組んでいます。
(4) 企業倫理委員会
JSRグループは、経営理念の実現を支える経営方針の軸のひとつとして「ステークホルダーへの責任」を設定しており、これを果たすための行動規範として「JSRグループ企業倫理要綱」を定めています。あわせて、総務担当執行役員を委員長とする企業倫理委員会を設置し、企業倫理活動を実践・推進しています。
企業倫理委員会では、JSRグループの日々の企業活動において遵守すべき行動指針の周知徹底を図るとともに、毎年定期的に遵守状況の確認を行い、継続的な改善に努めています。
あわせて、通報制度も整備しています。従業員向けには、企業倫理委員会を窓口とする社内ホットライン、弁護士を窓口とする社外ホットライン、英語・中国語・韓国語・タイ語でも対応可能な社外ホットラインを用意しており、取引先向けにも社外ホットラインを導入しています。