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CSRレポート

SRI指標と銘柄への組み入れ

ステークホルダーとのコミュニケーション 地域・社会

地域・社会とのかかわりについての考え方

JSRグループは、これまでも地域活動を中心に各種の社会貢献活動に取り組んできましたが、活動を一層本格化させるための指針として、2009年1月に「社会貢献についての基本的な考え方」を制定しました。私たちはこの指針に沿って取り組みを推進しています。

社会貢献についての基本的な考え方

  1. 企業理念に基づき事業活動を通じて社会に貢献することに加えて、社会の責任ある一員として、社会的要請・社会的課題の解決に積極的に取り組みます。
  2. JSRが事業の基盤をおいている「化学・技術」の知識・技能を活かして、暖かみのある社会貢献活動に持続的に取り組みます。
  3. 社員一人ひとりが社会との接点を持ち、自発的に社会貢献活動に参加することを積極的に支援します。

2014年度の取り組み

2014年度に実施した主な社会貢献・地域貢献活動を紹介します。

次世代育成・教育分野における取り組み

神栖市立神栖第四中学校での授業の様子

神栖市立神栖第四中学校での授業の様子

■ 理科教育支援

「子どもの理科離れ」は日本社会が抱える大きな課題となっています。例えば、「理科を使うことが含まれる職業につきたい」と考えている日本の中学2年生の割合は20%で、国際平均の56%よりも36ポイント下回っているという結果が得られています※1。こうした状況に対して、JSRグループでは、事業所のある地域の教育委員会と連携して、市内の小中学校で理科の出前授業を定期的に開催し、次世代を担う子供たちの好奇心を駆り立て、理科に対する興味を引き出しています。2014年度に実施した学校は以下の通りです。今後も継続して推進していきます。

※1 TIMSS2011(4年に1回行われる国際数学・理科教育動向調査の2011年調査)の結果

理科出前授業 四日市市立内部小学校 2014年10月2日
神栖市立波崎第四中学校 2014年11月4日
四日市市立内部東小学校 2014年11月6日
四日市市立下野小学校 2014年11月28日
四日市こども科学セミナーの様子

四日市こども科学セミナーの様子

■ 四日市こども科学セミナーに出展

2014年で第3回目となる四日市市教育委員会主催の「四日市こども科学セミナー」が2014年8月7日に開催され、四日市コンビナート企業等、計12団体が出展しました。当社四日市工場も昨年に引き続き「合成ゴムの凝固実験」のブースで、約120組の小学生とその保護者に実験講座を行いました。

日本大学での講義の様子

日本大学での講義の様子

■ 日本大学での生産工学特別講義

当社千葉工場の技術者が産学連携強化事業※2の一環として、日本大学生産工学部で生産工学特別講義を毎年実施しています。2014年は10月30日、約100名の学生に「ゴムの製造方法と品質管理」について講義しました。合成ゴムの凝固実験等、事例を用いた講義内容に学生も興味深く聴講していました。

※2 市原市が推進する「産業界と学校の連携強化事業」

■ 中学生職場体験学習

当社四日市工場では、近隣中学校の職場体験学習に毎年継続して協力しています。実習では、製造現場や研究所の見学、工場長とともに行う安全パトロール、特別消防隊訓練など、工場内での業務を幅広く体験できるよう工夫しています。

  • 試験分析データの確認

    試験分析データの確認

  • 工場内のパトロール

    工場内のパトロール

  • 特別消防隊の放水訓練

    特別消防隊の放水訓練

職場体験 四日市市立塩浜中学校 2014年9月17日縲鰀19日
四日市市立南中学校 2014年9月24日縲鰀26日
四日市市立内部中学校 2014年11月12日縲鰀16日

■ 実習生受け入れ

本社では、2015年2月9日から3週間、中央大学法科大学院よりエクスターンシップ生(法務実習生)を受け入れました。法務部門での受け入れは7年連続9回目となり、企業法務についての実務に携わってもらいました。また、四日市工場や当社グループ企業ELASTOMIX (THAILAND) CO., LTD.(タイ)においても毎年技術系の大学生を受け入れています。

千葉工場見学

千葉工場見学

千葉工場見学

千葉工場見学

■ 教員の民間企業研修の受け入れ

本社と千葉工場では、2010年度より一般財団法人 経済広報センターによる教員の民間企業研修プログラムに協力し、今年で5回目となります。2014年度は8月7日縲鰀8日の2日間、本社と千葉工場にて、3名の先生方を受け入れ、企業活動の考え方、環境問題への取り組みなどについて研修を実施しました。この企業研修での体験を、子どもたちの教育や学校運営に活かしていただけるよう今後も継続していきます。

■ 若手研究者を応援するミニ番組を提供

TBSテレビ/CBCテレビ ミニ番組「未来の起源」提供を通じて、大学等の若手研究者を応援しています。

環境分野における取り組み

工場見学の様子

工場見学の様子

表彰式の様子

表彰式の様子

■「こどもよっかいちCO2ダイエット作戦」

四日市工場では2007年度より三重県と四日市市および四日市市内の4企業が協働し、近隣小学校4、5年生を対象にした環境教育に参画しています。家庭における省エネ作戦を考え実行し、その効果を検証するプログラムです。CO2削減量(ダイエット)で評価し、表彰式を行います。2014年度は近隣1校の小学生に授業を行い、四日市工場へお招きして工場見学と表彰式を実施しました。

四日市市立河原田小学校1クラス(38名) 2014年11月11日縲鰀12月1日
四日市公害と環境未来館

四日市公害と環境未来館

■「四日市公害と環境未来館」に情報提供しています

四日市市の近鉄四日市駅近くに「四日市公害と環境未来館」が開館しました。この施設は四日市公害の歴史と教訓を伝えることを目的として新設されました。
明治時代から現代までの四日市のまちづくりの変遷、公害が発生した経緯から環境改善の取り組みを経た現在の四日市の姿まで、歴史の流れに沿って私たちの暮らしの変化を感じることができます。
「環境改善の取り組み」に続く「現在の四日市」のコーナーには四日市の製造業各社の紹介があり、JSRグループからも情報提供しています。

地域社会における取り組み

四日市・JSRグループハーモニーフェスタ

四日市・JSRグループハーモニーフェスタ

姉崎産業祭(工場見学バスツアー)

姉崎産業祭(工場見学バスツアー)

■ 地域との対話

JSRグループは地域社会の一員として、地域の皆様との交流を大切にした活動を行っています。
四日市工場では、交流行事「JSRグループハーモニーフェスタ」を定期的に実施しています。また、近隣にお住まいの方々に対して工場見学会を開催し、安全・環境対策について説明した後、実際に工場や環境対策の設備を見学していただくことで、JSR各工場の活動に対する理解を深めていただいています。
また、千葉工場では市原市臨海三大まつりの一つである「姉崎産業祭」において、企業事務局(副幹事会社)として参画し、工場見学バスツアーにて案内をするなど、近隣にお住まいの方々との対話を図っています。

千葉地区地域対話会

千葉地区地域対話会

四日市地区地域対話会

四日市地区地域対話会

■ 地域対話会開催

一般社団法人日本化学工業会(以下、日化協)RC※3委員会は、RC活動の一環として、全国で地域対話会を開催し、近隣にお住まいの方々をはじめ、教育関係者、行政、各種団体の方々にご参加いただき、社会との相互理解を深めるための対話を進めています。JSRの各事業所も積極的に参加しています。
2014年度は、千葉地区の地域対話では『CO2排出量低減活動』について事例発表をし、四日市地区の地域対話では代表幹事を務めました。
これらの対話会は、近隣にお住まいの方々が日頃感じている企業や行政に対する不安や疑問を受け止め、コミュニケーションを深める大切な場となっています。

2014年度の活動内容
千葉工場第10回千葉地区地域対話参加2015/2/4
四日市工場第5回四日市地区地域対話参加2015/2/10
鹿島工場第9回鹿島地区地域対話参加2015/2/13

※3 RC:レスポンシブル・ケア

社会福祉

感謝状

■「TABLE FOR TWO(TFT)」プログラム

JSRグループでは2010年2月より、TFTプログラムに参加しています。TFTとはアフリカの子供たちと食事を分かち合う取り組みです。TFT指定の食事を購入すると、ヘルシーな食事をとれるうえ、1食あたり20円が開発途上国の給食1食分として寄付されます。また、当社グループ企業である(株)イーテックや当社四日市工場内では飲料自動販売機を通じた活動(CUP FOR TWO)を継続中です。これまでの当社グループの継続的な貢献が高く評価され、2012年縲鰀2014年の3年連続で「ゴールドサポーター」として感謝状をいただきました。

■ 外国コイン募金活動

JSRグループでは、2009年より、公益財団法人日本ユニセフ協会を通じて世界の子どもたちの支援事業に役立てる外国コイン募金活動を継続して行っています。
これらは開発途上国の子どもたちの生命と健康、権利を守るための活動に有効に活用されています。

本社での献血の様子 本社での献血の様子

本社での献血の様子

■ 献血活動

JSRグループでは、毎年各事業所において献血活動を実施しています。
このうち、本社ビルにおいては2014年度は2回献血車に来社いただき、多数の社員が活動に参加しました。

■「あいプロジェクト」・「たんぽぽ」への協力

四日市工場では、2010年10月から四日市市の障がいを持つ子どもたちの自立支援団体、社会福祉法人「あいプロジェクト」および障害者自立支援施設「たんぽぽ」のアルミ缶回収活動に協力しています。アルミ缶は、多機能作業所におけるアルミ缶つぶしの作業に役立ち、また、アルミ缶回収は、障がいを持つ子どもたちが社会・人と接する良い機会となり、自立の道にもつながります。今後もこのプロジェクトに協力していきます。

カンパンと水をフードバンクに寄付

カンパンと水をフードバンクに寄付

■ カンパンと水をフードバンクに寄付

JSRグループの東京地区では毎年9月の防災の日に合わせ、防災用品・非常食の見直しを行っています。カンパンと水は古いものから順に試食などで差し替えていますが、賞味期限が1カ月以上あれば有効利用できることから、一昨年より従業員有志から募った試食・試飲用のカンパンと水をフードバンクである特定非営利法人のセカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)に送っています。
2HJは、企業や農家、個人から様々な理由で処分されてしまう食品の提供を受け、食べ物に困っている施設や人に届ける活動を行っています。

四日市名物とんてき

四日市名物とんてき

■ 地産地消への取り組み

JSRビジネスサービス(株)四日市事業所では、JSR四日市工場の社員食堂において、食堂運営会社である魚国総本社と連携し、季節や地元三重県にちなんだ食材メニューを献立に取り入れ、地産地消の取り組みを行っています。それにより地域貢献および地球環境温暖化防止への活動を推進しています。毎月1回程度「地産地消フェア」を開催し、JSRグループの社会貢献活動をサポートしています。

■ グローバルな健康問題への対応

JSRグループでは、特定非営利活動法人国境なき医師団日本に寄付をしています。HIV/エイズ治療などの継続的な医療援助活動や、コレラやマラリアなどの感染症対策活動を支援しています。

2016年3月 追記

海外拠点での取り組み

■ ベルギー王国よりレオポルド勲章コマンドール章を受章

授賞式の様子

授賞式の様子

2015年5月12日、JSR社長がベルギー王国よりレオポルド勲章コマンドール章(Commandeur de l'Ordre de Léopold II)を受章しました。
レオポルド勲章コマンドール章は、ベルギー国王陛下より国家的に功績のあった人物(と組織)に対して与えられるもので、JSRグループがベルギーにおいて30年間継続してきた先端的な取り組みが認められたものです。

■ 台湾での教育支援

台湾での教育支援

JSR Micro Taiwan Co., Ltd.(台湾)では近隣の小学校に環境に関する書籍や、タブレット端末を贈呈することで教育支援を行っています。

■ 自家用車使用減によるCO2削減

JSR Micro N.V.では2013年に引き続き、自家用車使用を減らし、環境に配慮した通勤に取り組んでいます。
新たな取り組みとしてBicycle leaseを開始しました。運営会社と提携し、社員向けに自転車をリースします。リース期間中は定められた回数の自転車通勤を行う代わりに一定期間継続後はその自転車を購入することができ多くの社員が参加中です。

■ 海外グループ会社でも独自にCSRレポートを発行

JSR Micro,Inc.CSRレポート

JSR Micro, Inc.(アメリカ)は2013年より個別のCSRレポートを発行しています。
2015年にはJSR Micro N.V.(ベルギー)でも個別のCSRレポートを発行することになりました。
JSRグループの海外拠点においても積極的にCSRを推進および発信しています。