事業環境の未来を見通し、
財務の立場で企業価値最大化を図る。
馬氏
財務部
2017年入社
※2018年取材当時
事業環境の未来を見通し、
財務の立場で企業価値最大化を図る。
馬氏
財務部
2017年入社
※2018年取材当時
本業の成功を後押しできる
財務上のリスク管理を担う
企業における財務の役割とは、会社が本業で得た利益や調達した資金をどのように使い、いかに企業価値を高めるのかを考える戦略策定と、関連業務の実行であると定義される。実際には経営に責任を持つCEOを中心とする役員が、投資や大型契約といった重要な経営判断を下すことになるが、財務関連の情報やデータを揃え、役員の判断材料となるリポートを作成するのは財務部門の社員。財務部門の優劣が経営の成功を大きく左右すると言える。営業時代、収益判断や価格設定などの感覚に自信が持てなかった馬は、数字に強くなりたいと考え、高い専門性が求められる財務部にCDPを活用して飛び込んだ。
「財務部は12名。長期の財務計画や財務関連の分析を担う企画、株主対応、取引先の与信管理、出資先の状況管理、外為相場などの変動リスクに対処するIR活動とリスク管理、そして資金繰り、出納を担う資金管理の3チームに担当が分かれています。このうち私は現在、主にリスク管理を担当。ルーティンな月次の外為支払業務を行いながら、為替リスクヘッジ、個別大口取引の為替リスク検討、為替相場観測とレポートなどを任されています。他にも有価証券売買実務や工場設備などのリース案件の検討や締結も担当しています」
為替動向の判断は経験を積まないと難しく、現在は金融機関のレポートに頼る面がまだまだ大きいが、いずれは自らの意見を提案に盛り込めるようになりたいと馬は意気込む。
攻勢をかけるJSRだからこそ
守りのリスクヘッジ業務も刺激が多い
現在の馬は、エストラマー事業の譲渡に伴う同事業部の分社化で発生する財務移行業務作業の効率化や、譲渡後のJSRの中長期視点での為替予約ポリシーの検討作業に取り掛かっている。グローバルで数々のトップクラスの製品を持ちながらも果敢な開発投資で競争力を高め続けつつ、アクティブな事業の選択と集中をも進めるJSRであるが故に、経験することのできる財務業務と言える。
「事業の動きが大きいと、財務の動きも大きくなります。事業再編を身近で経験し、会社成長をサポートできる財務業務を通して、日々刺激を感じています。外為の変動予測や、それに伴うリスクヘッジに向けた金融商品の売買などのリスク管理に失敗すれば、会社の足を引っ張りかねません。私の担当業務は、会社の資産を守るものであるという意識は常に持っています。そこで、今は出資先の状況、与信、為替を中心とした財務リスク管理力を高めることに心血を注いでいます」
経験が浅くても任される重要業務
振り返った時の成長感は大きい
財務リスク管理業務を進める上で必要になる金融関連の知識や情報は、常にアップデートしていかなければならない。未来を推測し、リスクヘッジに向けた手を打ち、損失を最小限に抑えるには為替をはじめとする金融相場を把握しておかねばならないからだ。
「新しい情報を吸収し、自分なりに理解するのは今も大変です。それでも営業から異動して、分からないことばかりの頃に比べれば、多少はスキルも身に付けられました。何と言っても、先輩たちは財務業務初心者の私をゼロから丁寧に教えてくれましたし、社外の財務関連セミナーにも参加させてもらうなど、私を一人前に育てようとしているのが伝わってきました。だからこそ私もそれに応えようと頑張れています。財務に異動して3年目に入りますが、振り返れば大型M&A案件の為替リスク管理を担当させてもらい、役員である財務部長に直接報告する機会が増えてきたことなど、わずか2年間ながら自分の成長を強く感じています」
異動したばかりの社員を、責任を持たせながら育むJSR。人を育てることが企業価値の向上に直結し、将来のリスクに備える最大の防御策になると判断し、それを実直に進めている。馬のキャリアチェンジはそれを雄弁に物語っていると言えるのではないだろうか。
方向性や積極果敢な姿勢に共感したのが第一の理由です。直近の例ですと、祖業のエラストマー事業を譲渡し、将来性の高い半導体材料事業やライフサイエンス事業に大胆に注力していることが挙げられます。それに加えて、CDPで多様な視点とスキルが身につきそうだと考えました。また巨大すぎない会社の規模や社員の雰囲気も自分に合っていると思いました。
大学のキャンパスが中国の四川省の郊外にあったので、友人たちとはよく遊びましたが、勉強に集中する時間も作れました。特に頑張ったのは、日本との交換留学生のプロジェクトに採用されることを目指して取り組んだ、日本語の勉強です。その甲斐あって審査に通り、日本の大学へ1年間にわたって留学することができました。
財務の仕事は様々なデータや条件の論理的な仕分けが大事ですが、その姿勢がプライベートにも及んで、今は自分の持ち物の断捨離を進めています。また、時間の有効活用も考えるようになり、得意な四川料理の時短レシピの研究にもハマっています。他には関東近辺のプチお出かけ。この前行った静岡県の初島はとても素敵な場所でした。