JSR株式会社 川橋信夫代表取締役社長兼COO 入社式訓話の要旨について

企業情報

JSR株式会社の川橋信夫 代表取締役社長兼COOは、本日午前845分から行われたWEB入社式で、本社採用の新入社員14人(技術系12人、事務系2人)に、以下の訓話をしました。

JSRへようこそ。

新型コロナウイルス感染症の拡大から2年以上が経ち、企業活動や日常生活などに大きな影響と変化が起きている。昨今のウクライナ問題や米中対立、環境・気候問題など、世界は目まぐるしく変わっており、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の、「VUCA(ブーカ)の時代」を象徴するような出来事が起こっている。

JSRは昨年5月に祖業であるエラストマー事業をENEOS株式会社に事業譲渡するという大きな経営判断をした。JSRの歴史で大きな節目となる決断だったが、それぞれの事業が更なる成長をしていくためのベストな選択だと考えている。約1年間の準備を経て、まさに本日、株式譲渡が完了する予定となっており、エラストマー事業はさらなる成長に向けて新たな門出を迎える。

そして、JSRとしての新たな歴史も始まる。JSRは、2024年度に向けた経営方針で掲げている通り、半導体材料事業を中心としたデジタルソリューション事業とライフサイエンス事業をコア事業と位置づけた企業活動を進めていく。新たな事業の柱となる新規事業の創出にも力を入れ、変化の激しい事業環境の中で、成長していくための様々な取り組みを実行していく。

JSRは、Materials Innovationという企業理念の下、イノベーションによる持続的な価値の提供をビジョンとして掲げている。その根底をなすのがサステナビリティの実現だ。JSRが持続的な会社として、様々な変化に対して強靭な会社であり続けるためには、何よりも人材が大事だ。 そこで、皆さんに期待することを3つ挙げたい。

1つ目は「挑戦と自律性」。皆さんの挑戦がなければ、新たな材料、新たなビジネスは生まれてこない。刻々と変化する状況に柔軟にかつ迅速に対応するには自律性が必須だ。挑戦を忘れずに、自ら考えて積極的に行動できる人材になってほしい。一歩早く行動できる洞察力も持ってほしい。

2つ目は「自ら変化できるかどうか」だ。世の中は変化し、求められることも変わる。必要だったことが不要となり、不要だったことが新たに必要になることもある。当たり前だったことがそうでなくなる。変化に対して自分を変えていける人、アップデートできる人がこれからの世の中で必要とされ、活躍する人材ではないか。現状維持ではなく、自分がどのように変わっていかなければいけないのかを是非考えていっていただきたい。

3つ目は、自分と考えやスキルが違う人でもお互い尊重し、認め合える人であってほしい。JSRの事業は多様で複雑さも増しており、様々な考えやスキルを持った人材が必要だ。DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)は、新たな技術、新たなビジネスを生む源泉だ。

最後に、安全と健康についてお伝えしておきたい。JSRが製造会社である以上、また様々なサービスや価値を提供していく上でも、安全は決して譲れない何よりも優先すべきものだ。そして、社員の健康無くして会社は成り立たない。安全と健康は、サステナビリティ実現の前提だ。

新入社員の皆さんには、JSRグループの一員として、健康と安全を決して忘れずに、誇りをもって活躍いただきたい。