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CSRレポート2014

RC(マネジメント)

RCとは

RCロゴ

RCとは「レスポンシブル・ケア®」のことです。化学工業界では、化学物質を扱うそれぞれの企業が化学物質の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至る全ての過程において、自主的に「環境・安全・健康」を確保し、活動の成果を公表し社会との対話・コミュニケーションを行う活動を展開しています。この活動を『レスポンシブル・ケア(Responsible Care)』と呼んでいます。

環境・安全マネジメント方針

JSRグループは、「経営方針−ステークホルダーへの責任」および日本化学工業協会の環境・安全に関する基本方針を参考に下記の推進項目を制定しています。この推進項目に基づいて具体的な活動計画を策定し、RC活動を推進しています。

「経営方針−ステークホルダーへの責任」はこちら

推進項目と方針

1. 環境・安全を配慮した製品の開発
  新製品の開発においては、研究開発から、製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの評価を行い、
  環境・安全・健康に配慮した製品の提供に努めます。
2. 製品に対する環境・安全情報の提供
  製品に関する環境・安全情報管理システムを整備し、顧客や輸送業者などにSDS、
  イエローカードを提供します。
3. 地域の人の安全確保と環境の保全
  事業活動に伴う環境影響に配慮し、地球環境対策や事業所の安全対策および
  大規模地震対策に積極的に取り組み、より信頼感のある事業所づくりを目指します。
4. 環境負荷の低減
  化学物質の環境影響調査を行い、計画的に環境排出量の削減に努めます。廃棄物については、
  発生量の削減(リデュース)、再使用(リユース)、再利用(リサイクル)を徹底し、
  環境負荷の低減に努めます。
5. 国際事業における環境・安全の確保
  国際的な環境安全技術の移転に協力するとともに、海外における企業活動に際しては、
  国内外の規制を遵守し、進出先国の環境・安全の確保に協力します。
6. 社員の健康安全
  化学物質およびその取り扱いに関する安全性事前評価を充実し、
  作業と設備の改善を行うとともに、さらに健康で安全な職場づくりに努めます。

環境・安全マネジメント推進体制

環境安全マネジメント推進体制

RC世界憲章への支持宣言書署名

RC世界憲章支持宣言書RC世界憲章 支持宣言書

RC世界憲章は、世界のRC活動を更に充実・強化させるために、国際化学工業協会協議会(ICCA)が制定した化学産業界共通の自主的な活動方針です。JSRは、この活動方針に賛同し、2008年10月、RC世界憲章への支持宣言書に署名しました。この署名により当社は国内だけでなく、世界的な健康・安全・環境保全の向上に、より一層貢献することを約束しました。


ISO認証取得

JSRは、環境経営を支える環境マネジメントシステムとして、ISO14001を1999年に全工場で認証取得しています。品質マネジメントシステムのISO9001とともに、継続審査を受審し、環境および品質を守る仕組みの維持向上に努めています。2013年度も全工場で継続審査に合格しています。
筑波研究所ではJSRライフサイエンス(株)の発足や研究所再編に伴い環境安全推進体制の再構築を行い、その一環としてISO14001認証取得に向けた取り組みを進めています。

環境・安全内部監査

内部監査本社環境・安全監査の様子(千葉工場)

JSRは、社長を監査チームのトップとした工場・研究所への本社環境・安全内部監査を毎年実施しています。また、高圧ガス認定事業所監査および認定検査管理部署への監査を併せて実施し、認定要求事項の遵守状況を確認しています。
2013年度は、JSR3工場および筑波研究所を対象に、以下の4項目を重点確認事項とし、環境・安全の目標に向けた改善活動状況の監査を行いました。

(1)非定常状態における異常反応や非防爆エリアにおける災害も含めた危険要因の洗い出しが確実に行われ、適切な対処が可能であることを確認する。また、事前安全評価における評価ランクが新たな危険要因を考慮したものになっており、流動管理まで含め、確実に実施されていることを確認する。

(2)安全環境に強い人材と組織を構築するために、知識と感性を高める活動が、管理者の強い情熱のもとで広く展開されていることを確認する。また、活動において担当者と管理者、関連するスタッフ部門等が連携し、コミュニケーションを充分に図り、新たな工夫が採られていることを確認する。

(3)各職場における、E2イニシアティブおよび環境負荷低減活動について、法改正(廃掃法、大防法、石綿障害予防規則等)への対応を含め、計画に対する進捗管理が確実に行われ、課題解決にむけて着実に推進されていることを確認する。また、各事業所における生物多様性への取り組みについても確認する。

(4)グループ企業における労働災害が2008年をピークに減少傾向にある中で、切傷・挟まれ巻き込まれなど予防しにくい労働災害について防止活動事例を確認する。また、効果的な活動事例についても確認し、水平展開につなげる。

監査で指摘された事項については、改善対策を実施し、さらなる環境・安全レベルの向上を図っています。また、各事業所でも個別に事業所環境・安全内部監査を毎年定期的に実施しています。

グループ企業環境・安全監査

海外グループ企業の監査海外グループ企業の監査の様子
(JSR Micro Korea Co., Ltd.)

JSRでは、グループ企業と一体になったレスポンシブル・ケア活動を目指すため、製造・輸送・工事にかかわる国内グループ企業の全てに、環境・安全監査を実施しています。 2013年度は、11社16事業所について監査を行い、各グループ企業の特徴を考慮したうえで、環境・安全活動レベル向上のための支援をしました。海外グループ企業についても、9社を対象に2005年度から監査を開始しています。各国の法令や文化のもとにおいて、各社の環境・安全にかかわる取り組みと課題について確認し、各社の活動をより高いレベルに改善するための提言を行っています。2013年度は、JSRグループ全体へのCSRの展開を目的とした説明会と併せてJSR Micro Korea Co., Ltd.の監査を行いました。また、JSR Micro, Inc.については環境・安全・化学品管理に関する取り組み状況を書類で監査を行いました。
今後も、海外グループ企業の環境安全確保のため、監査を継続していきます。

法規制の遵守

環境・安全にかかわる法律に関して、新たに公布、施行、改正などが行われた場合、本社より各事業所に情報を連絡し、周知徹底を図っています。JSR社員およびグループ企業出向社員は、社内のイントラネットを通じて環境・安全に関する情報をいつでも閲覧することができます。


2013年度における環境安全法令違反

当社グループ企業であるJSRライフサイエンス(株)において放射性同位元素(アメリシウム241、3メガベクレル)を装着した機器を、2013年3月12日に一般産業廃棄物として誤廃棄していたことが判明しました。
本件については、同社が9月19日に原子力規制庁に対して報告し、9月20日に同庁から厳重注意を受けて、放射性同位元素の誤廃棄に至った経緯、原因、再発防止策等を取りまとめ、2014年2月25日に原子力規制庁、同年3月31日に経済産業省へ最終報告を行いました。当社グループでは、今回の事態を重く受け止め、グループ全体で放射性同位元素を装着した機器の洗い出しを行うとともに放射性同位元素が装着された機器の日常管理から廃棄に至るまでの管理基準を作成し、再発防止に努めています。

RC&CSRキャラバン

RC&CSRキャラバンRC&CSRキャラバンの様子(鹿島工場)

JSRでは、CSR活動ならびにRC活動を全社員に周知徹底し活動を促進するため、担当役員をトップとして工場を毎年巡回するRC&CSRキャラバンを実施し、活動の成果と今後の課題の共有を図っています。


国際事業における環境・安全の確保

公益財団法人 国際環境技術移転研究センターへの協力

ICETT研修の様子ICETT研修の様子(四日市工場)

JSRは公益財団法人 国際環境技術移転研究センター(ICETT)の設立当初から、世界各国の環境・安全技術者の養成に協力しています。


海外技術者受入研修の実施状況
年度 研修回数(回) 参加人数(名) 研修内容
1991〜2012 65 565 大気・水質管理技術、産業廃棄物処理管理技術、臭気対策技術、環境管理システム、レスポンシブル・ケア活動、環境施設見学会
2013 1 4
合計 66 569

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