JSR株式会社 堀代表取締役・CEO・社長執行役員 入社式訓話の要旨について

企業情報

JSR株式会社は、202641日午前9時から四日市工場内で新卒新入社員全員の入社式を行い、堀哲代表取締役・CEO・社長執行役員が以下のメッセージを伝えました。

20264月入社の新卒社員は、高専・大学・大学院卒72名、高卒22名の計94名です。)

優秀な人材を求める多くの企業の中から、当社を選んでいただきありがとうございます。

本日から社会人となる皆さんに、私の経験にもとづいて3つのことをお伝えします。

1つ目は、「世の中は自分が思ったよりも悪くならない」ということです。

私は1985年に大学を卒業して就職しましたが、その会社は入社後1年で売上高が半分になりました。もうダメだと思い、私以外の同期の3分の12年以内に会社を辞め、その多くが新しく進出してきた米国企業の日本法人に転職していきました。しかしその後、日本のバブル経済が崩壊し、米国企業が日本から撤退し、転職した人たちが巻き込まれてしまったのです。目の前の不安で自分が選んだ会社を簡単に手放すのはもったいないと、後になって感じたものです。世の中は思い通りにはなりませんが、自分が思ったよりも悪くならない、ということでもあります。不安を気にしないくらいの強さを持ちたいものです。

2つ目は、「与えられた仕事をまずやってみよう」ということです。

私は20代の頃、半導体部品の営業をしていました。若い時には「何でこんなことをするのだろう?」と思いながら仕事をすることがあります。当時は営業が嫌でした。その時の上司から「与えられた仕事は天職と思え」と言われたものの、内心、その言葉には反発を覚えていました。それでも、何度も通い続けて自社の部品の採用を勝ち取ることができたとき、仕事のイメージが沸き、ビジネスの本質が垣間見えるのです。目の前の仕事に全力で取り組み結果を出すという経験が、将来何かの役に立つのです。与えられた仕事はまずやってみましょう。

3つ目は、「半導体という素晴らしい業界にいる」ということです。

半導体の歴史は、1947年のトランジスタの発明から集積度を上げ続け、今では3nm2nmという回路幅まで微細化が進んでいます。これほど技術進化をする部品を私は他に知りません。

半導体のアプリケーションも大きく変わってきており、スマホの時代に今のAIが来ることは誰も予想できませんでした。予想ができない新たなアプリケーションが登場するたび、半導体は今後も成長を続けていくということです。

現在、多くの日本企業、特に化学メーカーが半導体業界への参入を志向していますが、半導体ビジネスを理解するのは簡単ではありません。半導体業界は極めて専門的であり、昔からの動きを見ていないと将来の動きが見通せないものです。その点、JSRは半導体材料の老舗として、数多くの先進的な顧客に技術革新を実現する素材を提供し続けており、将来につながる得難い知見を獲得しています。皆さんは半導体という素晴らしい業界で強みを持つ老舗に入社されたのです。

JSRは他にも、ディスプレイソリューションやオプティカルソリューションという事業をもっています。これらも半導体と深い関わりがあるビジネスです。JSRにとって重要な事業であることは言うまでもありません。また、エレクトロニクス産業の進化を支える合成樹脂事業もあります。

AIによって仕事は変わりつつあります。ただし、AI自身は、自らの経験から問いを立て、判断することはできません。皆さんには、自身の体験から得た知見や考えを語り、自ら意思決定ができる人財を目指してほしいと願っています。

当社には様々な経験、挑戦ができる環境があり、それをサポートしてくれる人たちがいます。これは仕事だけでなく、趣味やスポーツにおいても同様です。このような経験から人間の幸せが生まれると私は信じています。

今日の話は、すべて私の経験に基づいたものです。皆さんも頭と体を使って、色々なことを経験してください。皆さんの成長に期待しています。