事業活動を通じて豊かな人間社会の実現に貢献することがJSRグループの使命ですが、そのプロセスで「良き企業市民」として誠実に行動し、ステークホルダーの皆様の信頼に応えていくことも重要です。これらを達成する取り組みが当社グループのCSRであり、経営の重要課題と位置づけています。
企業理念・経営方針

企業倫理についての基本的な考え方
- ●社会に対する貢献と責任
- 法令を遵守し、社会の責任ある一員として事業活動を行い、良き企業市民として社会に貢献します。また、環境の保全と安全の確保に努め、社会との共生を図ります。
- ●株主に信頼される経営
- 株主に対して適時適切に情報開示をすることにより、透明度の高い経営を行い、また、企業価値の増大に努めて、常に株主から信頼を得るよう努めます。
- ●顧客その他取引関係者に対するサービスの提供と責任
- 全ての取引先に誠意を以て接し、常に公正・公平な取引関係を維持するとともに、質の高いサービスを提供します。
- ●社員の人格と個性の尊重
- 社員の人格と個性を尊重し、差別のない安全で働きやすい職場環境の確保に努めます。
- ●会社との関係
- 全てのステークホルダーに対する責任として、社会的信用や会社の品格等の無形のものも含むあらゆる企業価値の毀損を防止するように努めます。
安全、環境、品質、製品安全に関する経営方針
- ●安全
- : 無事故、無災害の操業を続け、従業員と地域社会の安全を確保し、社会との共生を図ります。
- ●環境
- : 製品の開発から廃棄までの全ライフサイクルにわたり環境負荷を低減し、環境の保全に努めます。
- ●品質
- : 顧客が満足し、且つ安心して使用できる品質の製品とサービスを提供します。
- ●製品安全
- : 原料から製品までの安全性を確認し、関係する全ての人々の健康保護と財産の保全に努めます。
リスク管理についての基本的な考え方
- ●重大な危機の発生を未然に防ぐこと、および重大な危機が発生した場合に、事業活動への影響を最小限にとどめることを経営の重要課題と位置づけ、リスク管理委員会を設置し、リスク管理活動を推進しています。
社会貢献についての基本的な考え方
- ●企業理念に基づき事業活動を通じて社会に貢献することに加えて、社会の責任ある一員として、社会的要請・社会的課題の解決に積極的に取り組みます。
- ●JSRが事業の基盤をおいている「化学・技術」の知識・技能を活かして、暖かみのある社会貢献活動に持続的に取り組みます。
- ●社員一人ひとりが社会との接点を持ち、自発的に社会貢献活動に参加することを積極的に支援します。
- 国連グローバル・コンパクトへの参加
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JSRグループは、2009年4月14日付で、国連が提唱する「グローバル・コンパクト」に参加しました。企業の社会的責任が強く求められる中、グローバルに事業活動する企業として、グローバル・コンパクト10原則が謳う人権・労働・環境・腐敗防止へのより一層の配慮が必要となっています。私たちはグローバル・コンパクトへの参加を国際社会の中で責任ある行動を実践するための「宣言」と位置づけ、より積極的に「企業の社会的責任」を果たしていきます。
グローバル・コンパクトの10原則 人権擁護の支持と尊重
人権侵害への非加担
組合結成と団体交渉権の実効化
強制労働の排除
児童労働の実効的な排除
雇用と職業の差別撤廃
環境問題の予防的アプローチ
環境に対する責任のイニシアティブ
環境にやさしい技術の開発と普及
強要・賄賂等の腐敗防止の取組み
JSRグループを取り巻く主なステークホルダー
「全ての起点は社会からの期待」との認識のもと、自分勝手な判断基準に陥ることのないよう、ステークホルダーとの対話を重視しています。

CSR推進体制
2008年6月にJSRグループのCSR推進体制を再構築しました。企業倫理の確立と企業不祥事の発生防止を図る「企業倫理委員会」、レスポンシブル・ケアを推進し持続可能な社会の実現を目指す「レスポンシブル・ケア推進委員会」、リスク管理体制の一段の強化を目指す「リスク管理委員会」、および当社グループが取り組むべき社会貢献を検討、推進する「社会貢献委員会」の4つの委員会と、推進を下支えするCSR部を設置し、一層の取り組み強化を図っています。


グループ会社への意識の浸透策
グループ会社を含む国内全部門における職場ごとの「CSRレポートを読む会」の開催や、「JSRグループCSRミニガイド」の社員全員への配布などを行い、グループの隅々にまでCSR意識が浸透するよう力を入れています。
![]() CSRミニガイド |
![]() |
![]() 「CSRレポートを読む会」開催風景 |
![[VOICE]CSRレポートを読む会](images/voice2.gif)
テクノポリマー(株)
企画管理部 桑島信彦
CSRとは何か、何をすることなのか等を各人が再認識する良い機会でした。今回だけの単発で終わるのではなく、継続的にこのような会を行うことにより、CSRが身近となり、JSRの取り組みも含めて従業員に浸透していくのではないかと感じました。
CSRのサプライチェーンへの展開
(株)三宝化学研究所でのCSR説明会の様子
JSRグループ内だけではなく、CSRのサプライチェーンへの展開を図るために2009年度は「CSR調達」の仕組みの検討を実施したほか、一部の取引先に出向いてCSRについての説明会を開催しました。
2010年度はCSR調達の本格導入を図ります。
![[VOICE]CSR説明会を受講して](images/voice3.gif)
(株)三宝化学研究所
総務部 総務課長 宮﨑聖一氏
この度、JSR様のCSR活動の内容を聞かせていただきありがとうございました。若干ずれていた私の考え方も軌道修正されたと同時に、CSRの意義をさらに把握することができました。特に、体験談はこれから立ち上げようとする私たちにはとても有意義なものでした。