JSR株式会社 エリック ジョンソンCEO兼社長 入社式訓話の要旨について

企業情報

JSR株式会社のエリックジョンソン 代表取締役CEO兼社長は、本日午前845分から行われた入社式で、本社採用の新入社員41人(技術系37人、事務系4人)に、以下の訓話をしました。

私たちは多くの潜在的な混乱と不確実性に直面している。国や地域間の紛争、COVID-19のパンデミックや気候災害など、様々なプレッシャーが押し寄せて来る一方で、AI、量子コンピューター、ゲノム編集技術であるCrispr CAS9のような生物学のブレークスルーなど私たちは信じられないような技術の変化を目の当たりにしている。

また、日本においては、コーポレート・ガバナンスの改善や低金利、多くの分野で卓越した日本特有の技術など、様々なポジティブな要因によって、投資家心理が改善されている。

JSRは、こうした状況をふまえ、技術革新や品質、顧客との深い信頼関係構築によって、機能性プラスチック、半導体やディスプレイなどの電子材料、先端治療薬といった当社がターゲットとする市場を高い精度で捉えている。短期的な経済情勢はやや厳しいものの、中長期的に見れば当社のポジショニングは非常に強い状況にある。


変化は避けられないものだが、実際にはチャンスであると私は信じている。私たちは、順応性、多様性、エクセレンス(素晴らしさ)に重点を置き、継続的な組織の改善に取り組んでいる。これらはすべて、イノベーションによって社会、環境、そして人々を豊かにするという私たちの使命を実現するためのものだ。

そして、私たちはJICキャピタルとの戦略的パートナシップのもと、当社株式の公開買い付けに賛同し、今夏には上場廃止手続きを完了する予定だ。これによりJSRは非上場会社となる。この変革は、日本において他社と戦略的に協働する能力を強化し、効率を高め、より強靭な組織を構築することを可能にするだろう。これによって、私たちはより柔軟、かつ機敏にチャンスを手にできるようになる。

JSRでキャリアをスタートするにあたり、お伝えしたいことが3つある。

まず、大胆であること。失敗を恐れないでほしい。自分への挑戦、現状への挑戦、つまり何事にも挑戦だ。先人たちを見習う謙虚な姿勢も必要だが、同時に皆さんはそれぞれがユニークな視点を持っている。ひとり一人に発言権があり、価値があるという自覚を持ってほしい。皆さんの能力を最大限に引き出せるよう、双方向のコミュニケーションを大切にしたい。

次に、グローバルであること。規律、勤勉さ、忠誠心、顧客重視の姿勢といった日本的な感覚は私たちの強みだ。しかし、同時に私たちはグローバルな組織と顧客基盤を持つ企業グループとして、イノベーションを受け入れ、価値創造の原動力にしていく必要がある。私たちの目標は、グローバルな市場での競争にとどまらず、グローバルに繁栄するワールドクラスの企業になることだ。

3つ目、前向きであること。皆さんこそJSRに変化をもたらすことができる存在だ。世界は多くの課題に直面しており、未来に対して懐疑的な見方をしがちだが、楽観主義と情熱をもって、JSRが掲げる使命を共有して欲しい。

最後に、私から皆さんにお願いをしたい。地域社会、同僚、そして自分自身の安全と健康を何より優先してほしい。そのためにはお互いの信頼が大切になる。このことは私たちにとって譲ることのできない最優先事項であると肝に銘じてほしい。

JSRの繁栄と変革を支えるのは、皆さんの夢と希望とチャレンジ精神だ。共に前進していこう。