JSR、抗体医薬精製用プロテインA担体Amsphere® A3の生産能力を増強 

企業情報
JSR株式会社 (取締役社長:小柴満信) は、抗体医薬製造においてアフィニティ精製工程に用いられるプロテインA担体 (商品名:Amsphere® A3) 製造設備の能力増強を決定しました。

2016年1月の販売開始以降、精製効率の向上を可能にする特長が順調に市場に受け入れられ、新規用途に加えて従来品の代替としても採用され始めました。JSRの材料技術に加え、2015年に連結子会社化したKBI Biopharma, Inc. (社長:Timothy M. Kelly) の抗体医薬製造技術開発力と実践の知見がAmsphere® A3の実用最適化に大きな貢献をしており、更なる抗体医薬製造工程用の技術開発及び製品群の拡大を進めてまいります。プロテインA担体のグローバル市場規模はおよそ500億円で、当社は10%シェアの獲得を目指してまいります。

欧州が抗体医薬品の重要なマーケットであること、および、ベルギーにある当社グループ会社である、JSR Micro NV (社長:Bart Denturck) でAmsphere® A3の主要原料を生産していることから、能力増強は同社に設備を新設する形で、2期に分けて行います。また、今回の能力増強により、生産能力は2019年までに現在の約6倍となる予定です。日本国内 (茨城県つくば市) に次ぐ製造拠点を構えることで、グローバルに、より安定した製品の供給が可能となります。今後も研究開発から技術サポートまで一貫した体制により、世界市場のニーズに迅速に対応してまいります。

【Amsphere® A3増設設備概要】
  生産能力  :  約6倍 (現有能力比)
  完工予定  :  第1期能増:2017年末、第2期能増:2019年内
  商業運転  :  第1期能増:2018年初頭、第2期能増:2019年内