JSR は米国のバイオ医薬品開発・製造受託会社KBI Biopharma Inc.と買収に合意~シミックと産業革新機構と共同で出資~

企業情報
JSR株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小柴満信、以下「JSR」)、シミックホールディングス株式会社(本社:東京品川区、代表取締役CEO:中村和男、以下「シミック」)および株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見公一、以下「INCJ」)は、米国のバイオ医薬品開発・製造受託会社KBI Biopharma Inc.(本社:米国ノースカロライナ州ダーラム、CEO:Joseph T. McMahon、以下「KBI」)を共同で買収することに合意しました。出資比率は、JSRが51%、シミックが5%、INCJが44%です。今回の買収を通じ、KBIとの業務提携関係を構築することで、JSRグループは戦略事業として進めているライフサイエンス事業におけるコミットメントを強固なものとし、バイオプロセス事業を強力なパートナーとともに加速させてまいります。

KBIは高度な分析手法開発技術と製造プロセス開発技術を有するバイオ医薬品開発・製造受託企業で、これまで欧米を中心に事業を展開してきました。今回の買収を通じて、JSRとシミックはKBIの既存事業の更なる成長をサポートするとともに、日本をはじめとしたアジア各国への展開なども視野にいれた事業の拡大を促進してまいります。また国内外で多くの投資案件を手掛けているINCJも、産学官のネットワークを通じてKBIの事業展開を支援してまいります。

JSRとシミックは、今後成長が予測されるバイオ医薬品製造関連市場に対する取り組みとして、共同で次世代抗体医薬品の設計・製造プロセスとプロセス材料等の開発を進めており、今回KBIとの提携で、同社を通じてバイオ医薬品関連分野での取り組みの拡大を図ってまいります。

バイオ医薬品市場は、2024年にはグローバルで2,500億 US$規模に拡大すると予測されており、その中で製造プロセス開発や製造受託の市場も83億 US$規模に拡大すると予測されています。

KBI社長であるJoseph T. McMahon(ジョセフ・マクマホン)より 「今回のパートナーシップは、材料技術やグローバルでの展開実績、財務の安定性といった新しいパートナーの長所を当社のコア技術に組み合わせて発展させることができる良い機会となるでしょう。また、両社はともにイノベーションと顧客サービスを重視しており、世界中の患者のために画期的な医薬品を開発する顧客企業の後押しをすることで人々の生活を豊かにしたいというミッションも共有することができます。今回のパートナーシップへの期待は日々増すばかりです。」

【JSR株式会社について】 JSRグループは固有の高分子技術を活用し、合成ゴム、エマルジョンや合成樹脂、半導体材料、ディスプレイ材料などを提供しています。次期成長分野としてライフサイエンス分野やリチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスに注力し、グローバルに事業展開をしています。ライフサイエンス分野は、診断試薬やバイオプロセス材料などの分野において、JSRライフサイエンス株式会社と欧米およびアジアの事業拠点が連携し、グローバルなサポート体制を整えております。 詳しくはホームページをご覧ください。http://www.jsr.co.jp/

【シミックホールディングス株式会社について】 シミックグループは、1992 年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援) 事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。また、ヘルスケア事業、診断薬やオーファンドラッグの自社での開発販売なども行い、多様化するニーズに対応しています。幅広い経験とCRO のパイオニアとして蓄積したノウハウをベースに、独自のビジネスモデルPVC( Pharmaceutical Value Creator) の構築を進め、医薬品事業における付加価値の創生に取り組んでいます。 詳しくはホームページをご覧ください。http://www.cmic-holdings.co.jp/


【KBI Biopharma Inc.について】 KBIはバイオ医薬品に特化した開発・製造受託会社であり、現在まで、世界の200以上の顧客に対して、先進的な医薬品開発の支援を提供してきました。高い技術と迅速な対応で顧客課題に取り組むことで、幅広く高度な開発・製造受託サービスを提供しております。