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ハイライト

特集2 社員座談会

2009年5月15日、「働きやすい職場づくり」をテーマにJSRグループの社員7名で意見交換会を行いました。
さまざまな制度で育児との両立を支援

人材開発部/安藤科容子
財務部/岩上誠
知的財産部/赤間雅紀子
四日市研究C 物性分析室/吉澤満代

安藤
2002年から労務チームで、制度設計に携わっています。自分自身が育児休業を取得したときにも、1年間仕事から離れることに対して等、いろいろ不安がありました。そうした経験から、さまざまな支援制度づくりに力を入れてきました。柔軟性があり利用しやすいこと、社員のニーズに合っていること、キャリアを中断させないこと。この3点が、JSRの制度設計における三本柱です。
現在では、育児休業の利用は随分定着し、常時30人ほどの社員が制度を活用しています。一方で、残念なことに男性の取得者はこれまで岩上さん1人だけなんですよね。
岩上
妻もJSRの社員なのですが、2人目の出産後、絶対安静が必要と言われました。就業規則を調べたり人事部に相談したところ、配偶者の出産後8週間は男性社員も育児休業を取得できるということで、利用しました。
取得については、上司の理解もあり助かりました。あれだけ家で子供と一緒にいられる時間というのは滅多にないですし、本当に貴重な体験だったと思っています。
赤間
私も育児休業を2回取得した後、現在は在宅勤務制度を週に1回利用しています。インターネットがあれば、家での作業も可能な業務であることから、2006年に制度ができてすぐに申請しました。通勤時間がないため身体的にも気持ち的にも余裕がありますし、本当に助かっています。
安藤
在宅勤務制度は、導入のとき「安全管理や評価をどうするのか」など、制度を心配する意見も多かったのです。それでも、まずは週に1回の「部分在宅勤務」から始めてみよう、と。ただ利用者は全社でまだ延べ7人です。業務的に困難な場合や、職場に「在宅でなくても短時間勤務で良いじゃないか」という雰囲気がある場合もあります。また、現時点では適用者を子供がいて共働きか介護中、かつ職能資格が一定以上の社員に限定しているため、該当社員が少ないという問題もあります。今後、運用が安定し、理解が深まれば対象を広げられます。
吉澤さんは、昨年できたばかりの「キャリア再開制度」で再び正社員になられたのですよね。
吉澤
私は夫の転勤の際に一度JSRを退社して、その後派遣社員として再びJSRで働く機会を得て、今の上司から「こんな制度があるけれど利用してみないか」と声をかけていただきました。出産や結婚が退職の理由ではなかったので、まさか自分が制度の対象になるとは思っていなくて驚きましたし、「こんな新しい制度をつくるJ SRはすごいな」ととてもうれしかったです。
派遣のときと所属部署は同じなのですが、やはり正社員だと自分の裁量で仕事ができるし、モチベーションも上がります。今はまだ、私たち取得者がどんな働き方をするかを「見られている」段階だと思うので、後に続く方のためにも頑張りたいと思っています。
臨機応変に利用できる制度づくりを

テクノポリマー(株)/岩下直正
知的財産部(四日市駐在)/稲葉潤一郎

岩下
私は3人の子の父親なのですが、子供が病気のときなど無給でも良いのでもっと休暇を取りやすくならないか、と子育てのときに感じました。子供1人ならともかく、2人3人となると配偶者1人ではどうにもならないときがある。私は営業職なのでフレックス制も利用しやすかったのですが、内勤の社員はそれも難しいでしょう。
安藤
そういった声を反映して、今年度から年5日だった看護休暇を年8日に拡大しました。しかしこのほかにも、例えば短時間勤務は1日1時間半の短縮が上限のため、もっと広げてほしいという声もあります。
稲葉
育児休業についてもそうですが、その場合も「共働きであること」「同居している家族であること」といった条件がありますよね。私の場合、妻が専業主婦なのですが、妻も寝込んでしまった、離れて住んでいる親の手伝いに行きたい、という場合もある。そんなときは年休を利用するしかなくなってしまうのです。
安藤
そのようなことも考え、先ほどの看護休暇は今年度から看護の対象を未就学の子供限定から家族全員に広げました。支援を必要とする社員からは「この制度は自分には利用できないのか」といった相談もよく受けます。相談があれば利用できる方法を考えますし、その声を次の制度づくりに反映させることもできますので、どんどん問い合わせていただきたいですね。
稲葉
その意味では、この4月から年5日のボランティア休暇制度ができたのはうれしいですね。私は5年前に事故に遭って以来車いすで生活をしていて、車いすバスケをしています。地方や海外への遠征もありますし、オフシーズンにはボランティアで学校に講演にも行くので、年休だけでは日数がぎりぎりでした。これまではなんとかフレックス制などで対応していましたが、今後はぜひ利用したいと思っています。
岩下
私も、自然観察指導員のボランティアをしているほか、環境保護などの社会貢献活動にとても興味があるので、ボランティア休暇ができたことはありがたいです。ただ、例えば災害支援ボランティアなどでは、5日間という短期間ではかえって受け入れる側の迷惑になる場合もあります。最初から制度で縛るのではなく、もう少し臨機応変にしたほうが社員は利用しやすいのではないでしょうか。
周囲との信頼関係が働きやすい環境をつくる

CSR部長/黒田聖一

安藤
こうした制度の利用が進むには周囲の理解が不可欠ですが、その点はいかがですか。
赤間
正直なところ、在宅勤務制度にしても、100%理解されているわけではないと思います。ただ、理解を広げるためには、自分がどれだけ頑張っているかを見ていただくしかないし、それによってほかの方も利用しやすくなるのでは、と思っています。
岩上
「何かあったら協力し合おう」という雰囲気はできてきていると思います。ただ、必要に迫られていない社員は、日頃制度を調べたりしないので、こんなに良い制度があることを知らな いというのが実情ですよね。万が一に備えて知っておくという意味でも、周りで取得している社員に思いやりを持って接するという意味でも、もっと周知を進めることは重要だと思います。
吉澤
私がキャリア再開制度を利用するときには、同じ部署の女性の先輩にずいぶん相談に乗っていただきました。同じように、私の経験もきっと何か役に立つと思うので、下の世代で悩んでいる社員にぜひ伝えていきたいです。それによって、選択肢を増やすことにもつながると思うので。
安藤
そうしたコミュニケーションは大事ですね。制度はもちろん必要ですが、それと同じくらい重要なのが周りの人との信頼関係だと思います。
黒田
今日は皆さんの率直な声を聞かせていただくことができたと思います。こうした声を、CSRレポートなどを通じて多くの人に知ってもらうことで、さらに社員の選択肢も増えていくはずですし、そうして働きやすい環境が実現することは、会社のためにもなると思います。本日はありがとうございました。


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