高分子合成技術を駆使し、
優れた材料を創り出す。

高分子合成技術を駆使して必要とされる物性を実現し、さまざまな機能を持つ高分子材料を創り出すことが当研究所のミッションです。研究開発領域は、高分子材料開発、機能化学品開発の2つに分けられます。例えば、高分子材料開発室では燃費が良くなる省エネタイヤ用の合成ゴム開発を行っており、低燃費タイヤ用ゴムでは世界トップレベルの技術を持っています。機能化学品開発室では、ラテックス技術の新分野への展開を図っており、ディスプレイの光の散乱を制御する光学用粒子、アレルギー物質を含まずに人の手にやさしい手袋用の材料、汚れが付きにくい+付着した汚れが落ちやすい塗料用のバインダーなど、幅広い分野への展開を視野に入れた開発が行われています。現在主力製品となっているディスプレイ材料や半導体材料などファインケミカルの製品の多くは、長い歴史を持つ当研究所からスピンアウトしたもの。基礎技術を築き上げ、JSRが目指す新たな分野での需要を創出すべく、10年先を見据えた研究・開発に日々取り組んでいます。

合成ゴム(エラストマー材料)の写真
合成ゴム(エラストマー材料)
PCL(機能化学品)の写真
PCL

Strong Point

日本の高分子合成技術の草分けとして。

JSRは合成ゴムの国産化を実現するために国策企業として1957年に設立されました。当研究所の前身である高分子研究所は、その当時から日本の石油化学技術開発の草分けとして長い歴史と豊富な経験を積み重ね、現在も世界トップレベルの高分子合成技術を有しています。この長年に渡って培ってきた確かな技術は、今後世の中で求められている環境エネルギー分野などに活かされています。低燃費を実現する環境に優しいタイヤ材料や、バイオエタノールに対応できる新しい自動車部品用のゴムの開発、さらには熱の出入りを制御して一定温度を保つことができる材料、湿度を調整して快適な空間を維持することができる材料など、環境エネルギー分野に貢献するテーマを中心に開発に取り組んでいます。