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シミックとJSR、次世代抗体開発の合弁会社を設立
次世代抗体医薬品の創薬・製造ノウハウ確立プロジェクトを推進

企業情報 2014年06月30日
シミックホールディングス株式会社(本社:東京品川区、代表取締役CEO:中村和男, 以下「シミック」)とJSR株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小柴満信、以下「JSR」)は、シミックが100%子会社として3月4日に設立した「シミックバイオロジックス株式会社」にJSRが50%の出資を行い、合弁会社「シミックJSRバイオロジックス株式会社」を設立することで合意しました。

現在、新薬開発の主流は、低分子化合物から抗体医薬品に代表される生物医薬品に大きくシフトしており、とりわけ抗がん剤、自己免疫疾患治療薬においては、抗体医薬品が主流を占めるに至っています。なかでも、高い標的選択性を有する次世代の多重特異性抗体*が注目されており、世界中で研究開発がすすめられていますが、その設計及び製造プロセスは確立されておりません。

このような背景の中、設立する合弁会社は、東京大学、東北大学が保有する3種類の異なる次世代多重特異性抗体シーズを用いた次世代多重特異性抗体の設計および製造プロセス、ならびにその工程管理、品質管理手法の開発に取り組みます。
技術開発に際し、シミックが保有する医薬品開発・製造、品質管理に関する技術とJSRが保有する最先端の抗体精製技術、さらには大学が保有する最先端の抗体分析技術を組み合わせることで、グローバル市場で競争力のある次世代抗体の設計と製造プロセスの開発を目指します。

尚、本プロジェクトは独立行政法人・科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業「NexTEP」(平成25年第2回募集)に採択されております。

シミックホールディングスとJSRとは、本プロジェクト遂行の過程で得たノウハウを活用することで、次世代抗体医薬品の創薬研究や製造において、研究・製造支援業務やプロセス材料の提供をグローバルに提供していくことを目指します。これにより、広く世界での次世代抗体医薬品開発に貢献していきたいと考えます。

∗多重特異性抗体とは
複数の抗原に結合する特殊な抗体のことで、その抗体一分子の中に異種の抗原結合部位を持つ。次世代の治療医薬、免疫診断薬への応用が期待されている。多重特異性抗体は化学合成または細胞融合で作製されるが、低収量・品質制御の困難さなど、商用利用には依然課題が多い。

事業スキーム



シミック JSRバイオロジックス株式会社の概要
合弁会社名: シミックJSRバイオロジックス株式会社 (英語名称:CMIC JSR Biologics Co., Ltd.)
代表者: 代表取締役社長 小作 寛
本社所在地: 東京都品川区西五反田7-10-4 金剛ビル
出資年月日: 2014年7月1日
資本金: 10百万円

【シミックホールディングス株式会社】
シミックグループは、医薬品の開発を中心に、製造、営業・マーケティングの支援業務、一般消費者向けの健康情報サービス、診断薬やオーファンドラッグの自社開発など、総合的なサービスを提供しています。詳しくは当社のホームページをご覧下さい。
http://www.cmic-holdings.co.jp/