ホーム / ニュース / 2012年 / JSR、バイオメディカル分野拡大のための戦略的投資について

ニュース

JSR、バイオメディカル分野拡大のための戦略的投資について

企業情報 2012年01月18日
 JSR株式会社(社長:小柴満信)は、オーストリア、フィラハにある生物医薬の分野での分離・精製のエキスパートであるBIA Separations社に対して、2011年11月14日に戦略的投資を実施したことを報告いたします。この投資により、当社およびBIA Separations社は、ワクチン、遺伝子治療薬、抗体医薬に使用されるクロマトグラフィカラム*1において共同販売、マーケティング等の事業提携を開始いたします。

 BIA Separations社は、DNAや大きなたんぱく質を分離・精製することのできる小型のモノリス型クロマトグラフィカラム*2を開発製造している世界で唯一の会社です。当社は、今回の提携により、今後BIA Separations社の有する先端的な生物医薬の精製技術を活用することが可能となります。また、当社の保有する抗体精製用 プロテインA クロマトグラフィメディアなどのアフィニティ精製用粒子とBIA Separations社の技術を合わせて、高流速、高信頼性、かつ高効率の精製技術を市場に提供することが可能となり、先端医療分野に大きな貢献ができることと期待しております。

 BIA Separations社も今回の提携により、高品質な製造技術を持ち高分子化学分野でのリーディングカンパニーである当社が後ろ盾となることから、顧客に対して長期的な製品供給保証をアピールすることができるようになると期待しています。

 BIA Separations社:
世界唯一のCIM(Convective Interaction Media)の開発製造会社。CIMは、小型のモノリス型クロマトグラフィカラムで、研究用途ならびに工業用途において巨大なタンパク質やDNAなどの生体分子の分離、精製に最適です。

*1:医薬有効成分を分離精製するための充填剤(メディア)をつめた筒状の容器。
*2:クロマトグラフィカラムの一種であるが、充填剤の代わりに一体成形された精製メディアを用いる点が異なる。通常の充填剤カラムと比較して、高流速で液体を処理することが出来る方法。