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JSR、燃料電池用電解質膜の量産対応設備完成 09/02/24
 JSR株式会社(社長:吉田淑則)は、燃料電池用材料として、高性能で実用特性に優れた炭化水素系電解質膜の量産対応設備を四日市工場内に完成させました。
 当社はすでに電解質膜のセミコマーシャルプラントを保有し、顧客の要望に対応できる製造、品質保証、出荷の体制を整えておりますが、本格的な需要拡大に対応するため、自動車用換算で年間1〜2万台に対応できる量産体制を確立させました。
 当社製の電解質膜は自動車用途では、国内自動車メーカーの燃料電池車に採用されていますが、更に、家庭用燃料電池システムなどの定置用、携帯機器用ダイレクト・メタノール型燃料電池(DMFC)への展開を図っております。

JSRの炭化水素系電解質膜について
 JSRの炭化水素系電解質膜は、従来の電解質膜に比べて、イオン交換基(SO3−)濃度を高くした構造のため、優れたプロトン伝導性を発現します。また、機能設計の多様性に富む芳香族系構造の特長を活かした新規な炭化水素系電解質膜で耐久性、ガス遮断性、高温特性、低温特性にも優れています。更に、炭化水素系電解質膜は従来から使用されているフッ素系電解質膜に対し、触媒回収や廃棄処理においてフッ素化合物の排出がなく、環境にやさしいという特長を持っています。
 最近は、特に長期間安定な発電性能、スタート・ストップなど負荷変動に耐久性のある膜開発を進めております。

自動車用燃料電池への展開
 JSRは、国内自動車メーカーとの共同研究により新規な炭化水素系電解質膜の開発を進めております。この炭化水素系電解質膜を使用した燃料電池システムは、高温運転、低温始動性を実現し、発電温度領域を大きく拡大しております(-30℃〜95℃)。当社膜は、過酷な条件である自動車での実使用による実績を得ていますが、更なる耐久性の向上を進めております。

定置用燃料電池への展開
 '09年度より国内各社が商品化に取り組む家庭用燃料電池システムなどの定置用へ展開しており、自動車用途での耐久実績、高温使用可能、触媒回収時のリサイクル性などの特長を活かして、お客様のシステムに合わせた炭化水素系電解質膜を開発しております。特に、長期間耐久性の更なる向上に向けた新規な電解質膜の開発を進めております。

携帯機器用ダイレククト・メタノール型燃料電池への展開
 パソコン、携帯電話で開発が進んでいる携帯機器用ダイレクト・メタノール型燃料電池(DMFC)向けに、従来の電解質膜と比較して、出力特性と耐メタノール透過性のバランスを改良した炭化水素系電解質膜、電極電解質の開発を進めております。従来の膜、及び電極電解質は、高出力化を狙って高濃度メタノールを使用するとメタノールクロスオーバーや電極電解質の溶解が起こり、発電性能が低下するという問題がありますが、当社が開発した電解質膜、電極電解質を使用することにより、高濃度メタノールを用いて高出力化を狙うことが可能となります。
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