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JSRグループの(株)ディーメック、『早く、安く、簡単に』実製品を成形できる世界初のマイクロ波成形システムの販売を開始

製品情報 2014年02月13日
JSR株式会社(社長:小柴満信)の100%子会社である株式会社ディーメック(港区東新橋 熊澤英明社長;以下「ディーメック」)は、独自に開発した世界初のマイクロ波成形システム「Amolsys® M-150」の販売を開始します。
マイクロ波成形システムは、従来なかった方式の3D成形システムで、一般的な熱可塑性樹脂をマイクロ波により溶融して成形するシステムです。工業用としては「ラピッド・プロトタイピング」が主だった3Dプリンターの適用範囲を、実用製品の作成を可能にする「ラピッド・マニュファクチャリング」へと拡げ、熱可塑性樹脂の成形に新しい仕組みを提案していきます。

ディーメックは、近年注目されている3Dプリンターの一方式である光造形システムの日本におけるパイオニアで、非常に精度の高い光造形方式を工業用専業メーカーとして長年取り扱ってきました。今回、JSRと共同で熱可塑性樹脂の昇温・溶融プロセスを徹底的に分析し、世界で初めて、温度センサー制御のマイクロ波成形機と特殊ゴム型の組み合わせによる新しい熱可塑性樹脂の成形システムを開発・製品化することに成功しました。従来の3Dプリンターや光造形機は各方式の原理上、使用することのできる原料樹脂の種類が限定されており、一般的な熱可塑性樹脂を用いた成形品を作成できないため、適用範囲に大きな制約がありました。今回ディーメックが発売を開始するマイクロ波成形システムは、3Dプリンターの手軽さ、迅速さで様々な熱可塑性樹脂(ABS等)を使用して、実用製品を成形することができます。短納期の設計・製造や少量多品種の商品、オンデマンドで少数製造する製品の製造に最適です。

3Dプリンティングなどの成形技術の市場は、「ラピッド・プロトタイピング」から、実際の製品として製造する「ラピッド・マニュファクチャリング」の拡大へと、大きく成長していきます。ディーメックは、光造形システム、3Dプリンター、光造形樹脂等、試作品を造形できる技術を提供するだけでなく、実製品を迅速に低コストで簡単に希望の樹脂を使って成形することができるマイクロ波成形システムを加えることで統合した製造システムを提供し、従来では困難だったプラスチック成形のニーズに応えてまいります。

<参考資料>
「Amolsys® M-150」の概要

 外寸:W 520 × D 425 × H 439mm
 仕様電源:100V
 成形品寸法:150 × 150 × 50mmまで可能
 価格:298万円(税前)
 主な成形可能樹脂:
    ABS/PC/PS/PE/TPE/PMMA/ABS-G/PC-G/PP等熱可塑性樹脂全般