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JSR株式会社とSCIVAXライフサイエンス株式会社 米国にラボ設立を決定、三次元細胞培養事業の海外展開を加速

企業情報 2013年12月16日
このたび、JSR株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小柴 満信、以下「JSR」)とSCIVAXライフサイエンス株式会社(本社:川崎市幸区、代表取締役社長:田中覚、以下「SLS」)は、SLSにおける三次元細胞培養事業拡大のための米国ラボ設立に合意し、JSRはSLSへの戦略的投資を行いました。

JSRは、SLSの展開する三次元細胞培養事業について本年7月に戦略的提携を実施し、共同研究などを進めております。SLSは独自の三次元細胞培養技術を有する企業で、製薬企業や大学等で行われる研究開発向けの細胞培養容器(製品名:NanoCulture® Plate)を製品化し、日米を中心に販売してまいりました。
今般、SLSは創薬研究の最大市場であり先端分野の研究が盛んな米国での事業展開を加速するために、ボストン近郊にラボを設立することを決定いたしました。欧米市場の顧客に対する技術サポート提供やプロモーション活動は、これまで主に日本から対応しておりましたが、米国ラボの設置により、欧米市場の顧客に対して、より充実したサービスをタイムリーに提供できるようになります。
JSRはこの米国ラボ設立に関連してSLSへの戦略的投資を行い、欧米にある関連会社のJSR Micro, Inc.,やJSR Micro N.V.と連携した販売活動を展開することで、業務提携をより深化させます。
JSRとSLSの業務提携の成果の一例として、新規用途開拓のため共同研究を進めてきた初代がん細胞培養キットの上市に目処を付けております。従来の医薬品スクリーニング用途に加え、初代がん細胞研究用途にもNanoCulture® Plate) Plateを展開し、新設する米国ラボを活かしてグローバルにサポートする予定です。
今後も、JSRのライフサイエンス事業関連会社であるJSRライフサイエンス株式会社、JSR Micro, Inc., JSR Micro N.V.等の国内外ネットワークを活かして、三次元細胞培養事業の推進をグローバルに加速させてまいります。

三次元細胞培養とは細胞を立体的に培養する方法で、従来の培養方法と比べて、培養した細胞の性質が生体に近くなることが学術論文で多数報告され、近年注目を集めている技術です。三次元細胞培養技術により、従来の方法で培養した細胞では見ることのできなかった病気のメカニズムの解明や、画期的な治療法・新薬の開発につながるものと期待されております。