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JSR株式会社 小柴満信社長 入社式訓話の要旨について

企業情報 2011年04月01日
 JSR株式会社の小柴満信社長は、本日午前9時から本社で行われた入社式で、本社採用の新入社員57人(技術系48人、事務系9人)に対し、以下の訓話をしました。

 入社おめでとう。3月11日にはマグニチュード9.0という東北太平洋沖地震があったが、当社ではグループ企業を含めて大きなけが人こそ出なかったものの、茨城県にある鹿島工場は地震の影響で操業を停止している。こういった状況だからこそ、皆さんの若い力とバイタリティ、それぞれの個性がJSR及びグループ全体の発展と成長に向けた新しい活力となることを期待したい。

 JSRは2002年度からスタートした「ホップ」、「ステップ」、「ジャンプ」という3期に亘る中期経営計画を通して、半導体用材料やフラットパネル・ディスプレイ用材料などの多角化事業を成長させ、エラストマーや合成樹脂事業に代表される石油化学系事業主体の事業構造からの変革を行ってきた。

 この間、2008年の金融危機の後、色々な変化が生まれ、地球温暖化への対応の必要性、新興国経済の台頭、食料と水にかかわる課題の顕在化など、今後の世界のマクロトレンドが明確になってきた。本日より新しい中期経営計画がスタートするが、この計画はこれらのマクロトレンドに加え、2030年までの長期的な事業環境分析のもとに2020年のありたい姿を目指す成長戦略だ。

 ここで、皆さんにJSRで求められる3つの人材像についてお話したい。
 第一に、「グローバルレベルでの競争力を有するプロフェッショナル」であること。常にグローバルな視点を忘れず、その分野でのプロフェッショナルを目指してほしい。グローバルに活躍するには、論理性をもちフェアな判断ができること、そして追い詰められた状況でもいかに論理性を保ち、発言できるか、フェアに誠実に行動できるかが鍵となる。

 第二に、「環境変化に柔軟に対応し、現状に甘んじることなく、イノベーション・変革を推進する挑戦者」であること。今日のような激変の時代では、現状維持とは後退しているのと同じ意味だ。常に挑戦者の姿勢を持ち続けているかを、時々立ち止まって確認してほしい。

 第三に、「色々な価値観を受け入れ、多様化する世の中に対応できる」ということ。現在JSRグループ全体の社員数は約5,200人だが、そのうち約800人は外国籍だ。今後、海外での売上比率が高まるにつれ、その比率は増えていく。日本人以外の人と仕事をすると日本の常識や理屈が通じない場面もでてくる。もっと身近なものとしては、世代間、男女間の価値観の相違も存在する。

 さらに、ワークライフマネージメントも重要だ。高度経済成長時代は横並びで、猛烈に働く社員が評価される傾向があった。しかし、これからは自分の働く時間をしっかりとマネージメントして生産効率を上げ、余暇を使ってリフレッシュする、家族と共に過ごす時間や自己研鑽に費やす時間を作る能力が要求される。こういった、色々な価値観を受け入れ、多様化する世の中に対応できる人材、ワークライフバランスをマネージメントできる人材が求められる。
 企業で長く活躍していくには、何よりも肉体と精神の健康が重要だ。ワークライフマネージメントを実行して、元気に活躍してほしい。


 <参考>
 本日の入社式にて。