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S-SBR(溶液重合SBR)及びダイナロン(水添ポリマー)の生産能力を増強

製品情報 2010年07月30日
 JSR株式会社(本社:東京都港区、社長:小柴満信)は、四日市工場のS-SBR(溶液重合SBR)及びダイナロン(水添ポリマー)の生産能力を2万5千トン増強し、6万トンにします。生産能力増強のため製造ラインの新設を実施し、2011年11月に完成する予定です。

 S-SBRは、主にタイヤや工業用品用途に使用される高機能合成ゴムです。近年、世界的な環境に対する意識の高まりや日本及び欧州におけるタイヤのラベリング規制を背景に、低燃費タイヤ用への需要が急拡大しています。中でも当社のS-SBRは、タイヤの低燃費特性に優れており、高性能の低燃費タイヤ向けに国内外から高く評価されています。現在四日市工場のプラントはフル稼働の状況が続いており、今般の生産能力増強により、拡大する需要への対応を図ります。

 当社は欧州にもS-SBRの生産拠点を持ち、商業生産を行っています。低燃費タイヤ用途でS-SBRの需要は欧州でも一層拡大することが見込まれており、今後、日・欧の供給体制を強化し、グローバルにS-SBR事業の拡大を積極的に進めていきます。

 ダイナロンは、JSR独自の重合触媒技術による水添ポリマーで、オレフィン系樹脂の改質材(軟質化、透明化、難白化)や相溶化剤として優れたエラストマーです。用途としては、光学用プロテクトフィルム用途やメディカル分野などがあります。これらの分野に加えて、近年環境・エネルギー分野においても、ダイナロンの改質材としての特性、リサイクル性が環境性能に優れた素材として注目されており、今後高い需要の伸びが期待できると判断し、今般生産能力を増強し、供給体制を強化することにしたものです。