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JSRと近畿大学、研究施設「機能材料リサーチセンター」を拡充
~バイオ・メディカル、環境エネルギー分野の研究を推進~

企業情報 2010年03月23日
 JSR株式会社(社長:小柴満信、本社:東京都港区)と近畿大学(理事長:世耕弘昭、本部:大阪府東大阪市)は、2007年3月に設立した産学協同の研究機関「近畿大学分子工学研究所―JSR機能材料リサーチセンター」(福岡県飯塚市)の研究スペースと研究テーマの拡充をします。
 隣接する地上3階建て、延床面積1,400㎡の既存の建屋を研究施設として追加し、研究員を増員して、2010年4月より本格的に稼働します。これにより、今まで行なってきた機能性高分子材料に関連した研究テーマに加え、バイオ・メディカル材料や環境・エネルギー分野への展開を視野に入れた生体適合材料、機能性無機材料等の研究開発をJSR社内での研究とは異なるコンセプト・視点から推進することで、将来、JSRの事業の柱になるような新しい技術を育んでいきます。

 同リサーチセンターは、企業が大学研究機関のスポンサーになるというだけでなく、企業と大学研究機関が密接に連携をとりながら運営していくことで、新たなシーズ技術を世の中のニーズに結びつけ、広く展開が可能なソリューションに繋げていくことを目的として設立されました。5~10年先を見据えた技術バリアが高い、スケールの大きな研究に取り組み、最終的にはこれらの研究成果を製品化、事業化につなげ、社会に貢献する研究となるように検討を進めています。

 これまで、同リサーチセンターでは、高分子合成を中心とした機能性高分子材料のシーズ研究を進めてきました。 開所以来、国内特許出願32件、海外特許出願2件、学会発表57件、学術論文投稿13件の実績を残しています。また、同リサーチセンターで開発された数種類の材料や技術は、JSRにて実用化評価を実施しており、すでに量産化検討に入っているものもあります。設立以来3年が経過し、期待以上の成果が得られています。

従来の発想にとらわれない新しい研究の仕組みとなる 同リサーチセンターを活用し、今後も材料技術への挑戦を継続します。

近畿大学分子工学研究所-JSR機能材料リサーチセンターの概要
所在地 :福岡県飯塚市柏の森11-6 近畿大学産業理工学部キャンパス内
所長、センター長 :遠藤剛(近畿大学・副学長、近畿大学分子工学研究所長・教授、東京工業大学名誉教授)
拡充後の規模 :地上3階建て、床総面積3,100㎡


JSR株式会社
合成ゴムなどの石油化学系事業から半導体用材料、液晶ディスプレイ用材料などの情報電子材料まで幅広い事業を、グローバルに展開している機能性高分子材料メーカー。精密材料・加工、環境・エネルギー、バイオ・メディケア、機能化学品、情報通信関連の5分野を戦略事業として今後の成長の牽引役と位置づけ、強化を図っている。(本社:東京都港区)

近畿大学
85年の歴史を持つ全国有数の私立総合大学。(本部:大阪府東大阪市)。現在、西日本を中心に11の学部、法科大学院、11の大学院研究科、3つの医学部病院、19の研究所などを擁する。2010年4月に総合社会学部を開設する。学生数(学部、大学院生)31,877人、1925年創立。