JSRグループのCSR活動は、外部評価機関より評価を受けています。活動を評価した以下のESG指数やSRI(社会的責任投資)指標や銘柄に組み入れられています。
2009年より、日本国内の代表的なSRI指標である「モーニングスター社会的責任投資株価指数※」に選定されています。
※「モーニングスター社会的責任投資株価指数」は、国内上場企業の中から社会性に優れた企業と評価する150社を選定した社会的責任投資株価指数です。本株価指数は、将来のパフォーマンスを保証するものではなく、いかなる責任も負いません。著作権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar,Inc.に帰属し、許可なく複製、転載、引用することを禁じます。
また、JSRグループは2013年度より継続してGlobal Compact 100に選定されています。
授賞機関名 | 受賞タイトル | 受賞事業所名 | |
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2015年 | 日本化学工業協会 | レスポンシブル・ケア努力賞 | JSRオプテック筑波(株) |
九州経済産業局 | 九州経済産業局長表彰 エネルギー管理優良工場 |
JSRマイクロ九州(株) | |
2013年 | 中部経済産業局 | 中部産業局長表彰 エネルギー管理優良工場 |
日本カラリング(株) |
消防庁長官 | 優良危険物関係事業省表彰 | JSRマイクロ九州(株) | |
消防庁長官 | 優良危険物関係事業省表彰 | JSRオプテック筑波(株) | |
日本化学工業協会 | レスポンシブル・ケア賞 | JSR(株)千葉工場 | |
2012年 | 日本化学工業協会 | 安全最優秀賞 | JSR(株)四日市工場 |
※ 会社名は受賞当時の名称
特定非営利活動法人 サステナビリティ日本フォーラム代表理事
後藤敏彦
総じて現時点で対応すべきほとんど全ての項目について戦略を立てて着々と推進されていることが読み取れます。
トップコミットメントでは、環境、働き方、安全の3課題重視が述べられ、環境では関係の深いGHGとプラスチックの問題をトップコミットメントの中で挙げられています。GHGは、筆者はもはやいかに早くゼロ宣言をするかの課題と捉えています。プラスチックを取り上げられたのはさすがであり、世界と日本の認識では差がある中で日本社会をリードしていってもらいたいと考えます。
「働き方」について「生産性の実現」と断言されており、これに尽きると考えています。ここに、デジタライゼーション、イノベーション、AI、さらに将来ビジョン等が絡んできます。
昨年、「次の20年、30年については、ぜひ若い世代が主体となって」ということで、将来ビジョンのための若手チームの設置をされたとお聞きしましたが、その後の活動など情報がよく見えません。若手のステークホルダーダイアログ、デジタリゼーションのためのデータサイエンティストの育成などがそれに該当するのでしょうか。この取り組みは素晴らしいですが、今一度、戦略的リスク・機会マネジメントのために将来ビジョンについて策定ポリシーを明確にされることを期待します。昨年も述べさせていただきましたが、化学には代替資源開発という極めて大きな役割が期待されています。天然ゴム代替物の開発は生物多様性の保全に最大の貢献になります。
また、将来ビジョンを考えるにあたっては、日本の従来のproduct outの設計思想とは決別して社会実装までのイノベーションを考えることが重要と思います。素材メーカーであっても社会実装のイメージを前提にした製品開発等です。また、イノベーションは、常識と非常識の遭遇から生まれると言われます。上記の若手の取り組み等がその発火点になることを期待しています。
さらに、ここに重要課題の抽出が関連してきます。重要課題の抽出は昨年度から見直しておられ妥当と考えますが、さらに一点、「当社にとって重要度は高くはないが社会にとって重要度が高い項目について、当社の経営資源を活用して何らかのビジネス的ソリューションにつなげられないか」という観点も検討いただくことを期待します。
蛇足ながら、働き方については、ダイバーシティマネジメントが生産性の鍵ということを付言させていただきます。
貴社は、「リスク管理」を「リスク管理委員会」、そして「リスクマネジメント」を「取締役会等の重要な会議」に所管させておられ、二段構えの体制をとられています。これまではまずは妥当な体制と考えますが、下記のような戦略マネジメントを考えるには、上記の将来ビジョンとも関わりますので今一度あり方の再検討を提言したい。
昨年7月に、金融安定理事会(FSB)のタスクフォース(TCFD)が気候関連財務情報開示について出した最終報告書がG20で採択されました。リスクと機会、特にリスクについては移行リスクと物理的リスクに分け、シナリオ分析による戦略的取り組みを期待しています。
昨年述べましたように、自動車業界では移行リスクの中の政策・法規制リスクが、リスクではなく現実になってしまいました。と同時にさらなるテクノロジー・リスク、裏返せば機会の増大の時代に入っています。戦略的リスクマネジメントを考える場合、貴社にとっての最適な体制のあり方の検証が必要と感じた次第です。
現時点ではSDGs対応の直接的な記述があまり見られませんが、別個のものとして考えるのではなく、以上で縷々述べたことの文脈の中で統合的に考えられるべきものと筆者は捉えています。
ESGデータの整備は時宜にかなったものと評価します。ただし、これが利用者の求めるものかは今後の対話やエンゲージメントの中で改定していく必要があると考えます。投資家等が求める情報は極論すると投資家毎に違います。すべてに対応は無理なので、コアとなる情報をユーザー・フレンドリーで開示していくことが重要です。今後は、方針、戦略がESG情報として強く求められますので、定性的情報も含めるか、該当箇所にリンクを貼ることも必要です。
最後に、WEB版とハイライト版のすみわけは永遠の課題です。ハイライト版は極めて重要で、目的、対象読者、編集方針、内容、媒体等々、常に見直されることを付言させていただきます。
特定非営利活動法人 サステナビリティ日本フォーラム代表理事
認定特定非営利活動法人 環境経営学会会長、特定非営利活動法人 日本サステナブル投資フォーラム理事・最高顧問、
一般社団法人 グリーンファイナンス推進機構理事、一般社団法人 グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン理事、など。
環境省事業//環境報告ガイドライン2018年版 解説書等作成に向けた検討会委員/環境情報開示基盤整備事業WG座長/環境コミュニケーション大賞審査委員/日中韓環境大臣会議 会議(TEMM)付設環境産業会議(TREB)団長など複数委員会の座長・委員を務める。元GRIボードメンバー。東京大学法学部卒。
当社グループのCSRレポートへのご意見を賜り、ありがとうございました。
当社グループは企業理念「Materials Innovation―マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会(人・社会・環境)に貢献します。」を実践する経営とCSRが一体のものと捉え、社会的課題の解決に取り組んでいます。昨年度から当社グループにとっての重要課題を3つの切り口で整理しましたが、今年度はさらに重要課題毎に内容の詳細を説明し、現状の立ち位置と目標をわかりやすくしました。また、ESGデータとして経時的な数字変動などを個別に取りまとめ、ステークホルダーの皆様にさらに理解しやすいように工夫をしました。
対応すべき全ての項目について戦略を立てて着々と推進されていることが読み取れる、とのコメントを頂き嬉しく思います。ご提案いただきました「将来ビジョンに関する策定ポリシーの明確化」につきましては、昨年より着手いたしました将来ビジョンのための若手チームの活動を報告していくなど、具体的な策定ポリシーを示していきたいと思います。また、「戦略的リスクマネジメント策定」につきましては、移行リスクと物理的リスクに分けたシナリオ分析による戦略的取り組みを、次の新中期計画に反映させるべく関係部署とともに検討してまいります
JSR株式会社 CSR部
JSRグループは「JSRグループ CSRレポート 2018のWeb版」に記載されている事項に関して、一般社団法人 日本化学工業協会レスポンシブル・ケア検証センターの第三者検証を受審しています。