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SRI指標と銘柄への組み入れ

ステークホルダーとのコミュニケーション 地域・社会

1.地域・社会とのかかわりについての基本的な考え方

JSRグループは、これまでも地域活動を中心に各種の社会貢献活動に取り組んできましたが、活動を一層本格化させるための指針として、2009年1月に「社会貢献についての基本的な考え方」を制定しました。私たちはこの指針に沿って取り組みを推進しています。

社会貢献についての基本的な考え方

  • (1)企業理念に基づき事業活動を通じて社会に貢献することに加えて、社会の責任ある一員として、社会的要請・社会的課題の解決に積極的に取り組みます。
  • (2)JSRが事業の基盤をおいている「化学・技術」の知識・技能を活かして、暖かみのある社会貢献活動に持続的に取り組みます。
  • (3)社員一人ひとりが社会との接点を持ち、自発的に社会貢献活動に参加することを積極的に支援します。

2.体制

社会貢献委員会にて、JSRグループが取り組むべき社会貢献活動を検討し、推進しています。

体制

3.2015年度の取り組み

2015年度にJSRグループが実施した、主な社会貢献・地域貢献活動を紹介します。

(1)社会福祉

① JSR (Shanghai) Co.,Ltd(中国) 肝臓移植プログラムへの寄付

JSR(Shanghai)Co.,Ltdは、電子材料の顧客であるSemiconductor manufacturing International Corp.が後援している貧困家庭の子どもへの肝臓移植プログラム(芯肝宝貝)に賛同し、2015年6月に寄付金を拠出しました。

② 献血活動への参加・JSR Micro Korea Co., Ltd.(韓国)

献血活動への参加・JSR Micro Korea Co., Ltd.(韓国)

JSRグループは、各拠点の自主的取り組みとして継続して献血活動に参加しています。
2015年発生した中東呼吸器症候群(MERS)の影響で血液需給が困難になったため、Ochang外国人投資団地を対象とする献血キャンペーンにJSR Micro Korea Co., Ltd.も参加しました。

③ JSR Micro, Inc.(アメリカ) ホームレスへの物品寄付

会社の近隣にあるホームレスシェルターへ、集めた服や靴下、毛布を提供しています。

④ JSRグループ 東京地区、四日市地区、筑波地区 外国コイン募金活動

JSRグループでは、2009年より、公益財団法人日本ユニセフ協会を通じて世界の子どもたちの支援事業に役立てる外国コイン募金活動を継続して行っています。
これらは開発途上国の子どもたちの生命と健康、権利を守るためのユニセフの活動に有効に活用されています。

⑤ JSRグループ 東京地区 フードバンクへの寄付

JSRグループ 東京地区 フードバンクへの寄付

JSRグループの東京地区では毎年9月の防災の日に合わせ、防災用品・非常食の見直しを行っています。カンパンと水は古いものから順に試食などで差し替えていますが、賞味期限が1カ月以上あれば有効利用できることから、従業員有志から募った試食・試飲用のカンパンと水をフードバンクである特定非営利法人のセカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)に送っています。
2HJは、企業や農家、個人から様々な理由で処分されてしまう食品の提供を受け、食べ物に困っている施設や人に届ける活動を行っています。

⑥ JSR 四日市工場 アルミ缶回収活動への協力

JSR 四日市工場では、2010年10月から四日市市の障がいを持つ子どもたちの自立支援団体、社会福祉法人「あいプロジェクト」および障害者自立支援施設「たんぽぽ」のアルミ缶回収活動に協力しています。アルミ缶は、多機能作業所におけるアルミ缶つぶしの作業に役立ち、また、アルミ缶回収は、障がいを持つ子どもたちが社会・人と接する良い機会となり、自立の道にもつながります。今後もこのプロジェクトに協力していきます。

⑦ JSRグループ 東京地区、四日市地区 エコキャップ運動

通常はゴミとして焼却してしまうペットボトルのフタを収集し、再資源化業者へ売却することにより得た資金で世界の子供たちにワクチンを届けるという活動です。2009年より、継続して実施しています。

(2)健康・医学、スポーツ

① JSR グローバルな健康問題解決のための寄付

特定非営利活動法人国境なき医師団日本のHIV/エイズ治療などの継続的な医療援助活動や、コレラやマラリアなどの感染症対策活動に賛同し、寄付をしています。

② JSRグループ 東京地区、四日市地区 「TABLE FOR TWO(TFT)」プログラム

JSRグループでは2010年2月より、TFTプログラムに参加しています。TFTとはアフリカの子どもたちと食事を分かち合う取り組みです。TFT指定の食事を購入すると、ヘルシーな食事をとれるうえ、1食あたり20円が開発途上国の給食1食分として寄付されます。また、四日市地区では飲料自動販売機を通じた活動(CUP FOR TWO)を継続中です。

(3)教育・社会教育

JSRグループでは、国内外の拠点において生徒・学生への教育活動やインターンシップの受け入れや教員の民間企業研修や職場体験の受け入れを継続して実施しており、次世代の育成や教育機会の創出に貢献しています。

① JSR 鹿島工場 地元中学生に出前授業を実施

JSR 鹿島工場 地元中学生に出前授業を実施JSR 鹿島工場 地元中学生に出前授業を実施

12月17日、神栖市立波崎第三中学校において、1年生3クラス(106名)を対象に「出前授業」を行いました。授業内容は、「ゴムの合成」「弾むボールと弾まないボール」「割れないプラスチック」の3つの実験を行い、JSRのイメージキャラクターである分子くんを用いて、分子と素材の特性の関係をわかりやすく説明しました。

② JSR 四日市工場 地元高校にて講演会開催

7月7日、学校法人 海星学園海星高等学校の2年生約200名に対して、「海外拠点における異文化理解について」という演題で当社従業員が講演を行いました。グローバル化対応の教育に力をいれている同校で、海外赴任での体験について、講演を実施しました。

③ JSR 千葉工場 日本大学で従業員が講師を務める

JSR 千葉工場 日本大学で従業員が講師を務める

当社千葉工場の技術者が産学連携強化事業の一環として、日本大学生産工学部にて講義を毎年実施しています。2015年は11月5日、約100名の学生に「ゴムの性質と製造方法の概要、品質保証って何?」について講義しました。

※ 市原市が推進する「産業界と学校の連携強化事業」

④ JSR Micro Taiwan Co., Ltd.(台湾) 近隣小学校の食育活動への参加

小学生らが校内の有機農園で周囲に生息する甲虫の種類を紹介している様子

小学生らが校内の有機農園で周囲に生息する甲虫の種類を紹介している様子

近隣小学校が取り組んでいる食育活動(有機農園の活動を通して子どもたちが自身の体と目で動植物の成長に実際に関わることで、環境保全と生命の大切さを理解する)の教育方針に賛同して、関連書籍の提供など協力をしてきました。2015年は小学校の校内農園ガイドのコンテストに董事長等が来賓として参加し、交流を行いました。

⑤ JSRグループ 四日市地区 想い出のランドセルギフト活動

四日市工場では2014 年より公益財団法人ジョイセフの「想い出のランドセルギフト」活動に参加しています。使われなくなったランドセルを寄贈し、アフガニスタンの教育の機会に恵まれない子どもたち、特に女の子の就学に役立てる活動です。

⑥ 若手研究者を応援するミニ番組を提供

TBSテレビ/CBCテレビ ミニ番組「未来の起源」提供を通じて、大学等の若手研究者を応援しています。

(4)地域社会の活動、史跡・伝統文化保全

① 株式会社エラストミックス 大塚戸芸能保存会への寄付

株式会社エラストミックス 大塚戸芸能保存会への寄付株式会社エラストミックス 大塚戸芸能保存会への寄付

茨城県常総市にある大塚戸芸能保存会は、綱火(つなび)という江戸時代から伝承される民族芸能の伝承に努めています。綱火とは、あやつり人形と仕掛花火とを結合させた民俗芸能であり、空中に張りめぐらせた綱により花火のついた人形(で木く偶)を操作し、芝居を演じるもので、大塚戸町では、町内の一言主(ひとことぬし)神社の例大祭当日に毎年奉納され、公開されています。エラストミックスはこの保存会へ寄付をし、民俗芸能の伝承に貢献しています。

② JMエナジー株式会社 山梨産業大賞 ものづくり大賞受賞

JMエナジーが立地している山梨県では、県の産業の発展、地域経済の活性化に対する貢献が顕著な企業を顕彰し、県内企業の活動意欲を高め、地域の核となる企業育成のため「やまなし産業大賞」を創設しています。この中の、製品・部品・技術であって、新規性・独創性、技術完成度、市場性、成長性などに優れた画期的なものに対して表彰される「ものづくり大賞」をJMエナジーが2015年11月に受賞しました。

③ JSRグループ 四日市地区 地産地消の取り組み

JSR四日市工場の社員食堂において、JSRビジネスサービス(株)四日市事業所と食堂運営会社である魚国総本社とが連携し、毎月1回程度「地産地消フェア」を開催し、季節や地元三重県にちなんだ食材メニューを献立に取り入れています。地域貢献および食材輸送で発生する二酸化炭素の削減による、地球環境温暖化防止への活動を推進しています。

④ JSRグループ 四日市地区 JSRグループハーモニーフェスタの開催

JSRグループ 四日市地区 JSRグループハーモニーフェスタの開催JSRグループ 四日市地区 JSRグループハーモニーフェスタの開催

近隣にお住いの方々とJSRグループ従業員やその家族との交流の場として「JSRグループハーモニーフェスタ」を毎年開催しています。地元の恒例行事となっており、2015年度は1,800名程にご参加いただきました。会場は多くのスポーツゲームや縁日ゲーム、四日市の特産品である日永うちわ貼り体験を含む工作教室、グルメゾーンなどさまざまな催し物で賑わいました。また、ステージでは地元獅子舞保存会による獅子舞演技、児童養護施設の生徒や地元中学校吹奏楽部による楽器演奏など、地元の皆様に素晴らしいステージを披露していただきました。

⑤ JSRグループ 千葉地区 姉ヶ崎産業祭への参画

千葉工場では市原市臨海三大まつりの一つである「姉崎産業祭」に参画し、工場見学バスツアーにて案内をするなど、近隣にお住まいの方々との対話を図っています。

⑥ JSR 3工場 地域対話会の開催

一般社団法人日本化学工業会(以下、日化協)RC委員会は、RC活動の一環として、全国で地域対話会を開催し、近隣にお住まいの方々をはじめ、教育関係者、行政、各種団体の方々にご参加いただき、社会との相互理解を深めるための対話を進めています。JSRの各事業所も積極的に参加しています。
次回は2016年度に開催予定です。

(5)災害被災地支援

JSRグループ 関東・東北豪雨の被害に対する支援

平成27年9月関東・東北豪雨の被害に対する支援を実施しました。
当社と当社労働組合はグループ会社である株式会社エラストミックスの東京工場が立地する常総市へ105万円の義捐金を拠出いたしました。
また、当社は当社労働組合のボランティア活動に協賛し、従業員が堆積土の掻き出しや堆積樹木の撤去作業等に参加しました。

(6)環境

JSRグループでは国内/海外拠点ともに近隣道路や海岸、河川等の清掃活動を継続して実施しています。

① JSR BST Elastomer Co., Ltd.(タイ) 国際海外クリーンアップ活動に参加

「オーシャン・コンサーバンシー」というアメリカの非営利団体が主催する国際海岸クリーンアップ活動 ( International Coastal Cleanup: ICC) 」に初めて参加しました。77名の従業員とその家族が参加し、同じ工業団地に拠点を置く他企業、地元企業、教育機関、コミュニティのボランティアと協力してメーラムプン・ビーチとナムリン・パユン・ビーチを清掃しました。
この活動は毎年9月の第3土曜日に世界中で開催され、各国のビーチ、湖、海、川の清掃を行うものです。世界91ヶ国で総勢約500,000名もの参加者が清掃活動を行う、世界で最も大きい海洋保護活動の一つとされています。

② JSR四日市工場 近隣コンビナート各社とともに河川清掃実施

JSR四日市工場では毎年、近隣コンビナート各社とともに四日市工場の近隣河川である内部川、鈴鹿川を清掃しています。