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CSRレポート2013

生物多様性保全

JSRグループの生物多様性保全に関する方針

JSRグループでは、これまでの生物多様性保全に関する取り組みから見えてきた課題を整理し、2012年度生物多様性保全に関する方針を策定しました。現在この方針に基づいて、具体的な活動を推進しています。

JSRグループは、持続可能な社会の構築に貢献するために、事業活動がどのように生物多様性に依存し、影響を与えているかの把握に努め、生物多様性保全への配慮を推進していきます。

1. 天然由来の原料資材等の調達において、生物多様性保全への配慮に努めます
2. 事業所の緑地を生物多様性に配慮したものにするための取り組みを推進します
3. 生物多様性に配慮した製品開発を推進します
4. 社員の参画や地域社会との連携を重視した取り組みを推進します
※3、4については2014年度以降に注力

1. 原材料調達における生物多様性保全に向けた取り組み
意見交換調達先との意見交換

石油化学系事業の原材料調達先を中心に、生物多様性保全への配慮・活動の有無等、生物多様性に配慮した取り組みを行っているかを把握するためのアンケートを実施しました。その結果、8割以上の調達先で、会社として生物多様性の保全を認識しており、50%以上の調達先で何らかの活動を実施していることが分かりました。また、主要な調達先へは調達担当者が直接訪問して意見交換を行いました。今後も調達先と情報交換を行いながら、調達先と一体となった生物多様性保全の取り組みを進めていきます。

【アンケート結果】
1. 80%以上の企業が、会社として生物多様性の保全を認識している
2. 50%以上の企業が、生物多様性保全の活動を実施していいる
3. 取引先に対して生物多様性の保全を要請している企業は、26%と未だ低いのが実情

2. 事業所の土地利用評価の実施
ガイドラインガイドライン
通信簿通信簿
モニタリングシートモニタリングシート
改善前四日市工場:除伐・下草刈前
改善後除伐・下草刈後
生物多様性エリア改善中の筑波研究所の
生物多様性エリア
生物比較調査四日市工場での専門家と
社員による生き物比較調査
生物比較調査千葉工場での社員による生き物調査
生物比較調査鹿島工場での社員による生き物調査

「企業と生物多様性イニシアティブ®」(JBIB)が開発した「いきもの共生事業所®推進ガイドライン」を活用し、事業所敷地の生物多様性評価を実施、緑地の改善活動を行っています。
2011年度には当社の四日市工場、千葉工場、鹿島工場、筑波研究所と、グループ企業のJSRマイクロ九州(株)で「土地利用通信簿®」を使用した緑地の評価を行いました。この結果を踏まえ、2012年度は、筑波研究所で生物多様性保全に重点的に取り組む「生物多様性推進エリア」を設置し、除草剤削減や落葉を活かした土壌作り等、生物多様性に配慮した緑地への改善活動を開始しました。また、四日市工場でも本格的な緑地調査を実施し、生物多様性に配慮した緑地改善計画を策定、前段階として、除伐や下草狩りにより光と風を緑地に入れる等、改善に着手しました。また、四日市工場では、東北大学生態適応グローバルCOEのプロジェクトに協力し、専門家と社員による「いきものモニタリング」の比較調査を実施しました。
各事業所でも「いきものモニタリングシート」を使用した生き物調査を継続的に実施するなど、事業所の生物多様性保全に積極的に取り組んでいます。
今後は、これら既存の事業所での取り組みを進めるとともに、新規事業所建設や工場設備の新規建設時にも、生物多様性に配慮した取り組みを推進していきます。
※ 四日市工場最大の緑地は、放置され下草が繁茂して鬱蒼とした森林になっていたところを、樹幹が重なった高木の除伐や一部中低木の除伐により緑地に光と風を入れる等改善に着手しました。今後は、5~15年の長いスパンで、外来種の除伐や樹種転換を行い、生物多様性に配慮した緑地に育てていきます。

社外での講演

■ シンポジウム「企業が語るいきものがたり Part 6」

シンポジウム

2013年2月、生物多様性に関する企業向けシンポジウム「企業が語るいきものがたりPart 6」の分科会で、当社CSR部長がパネルディスカッションにパネリストとして登壇し、「いきもの共生事業所推進ガイドライン」の活用を中心とした当社の生物多様性保全への取り組みを紹介し、活発な質疑応答が行われました。


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